残り3戦となった今シーズンのMotoGPですが、今週末はオーストラリアにあるフィリップアイランドで開催されています。タイヤメーカーにとっても実にチャレンジングな環境の中でのレースとなります。

ミシュラン、自社名を冠したグランプリに向けて南に移動

ミシュランは MotoGP™世界選手権第 16 戦「Michelin® Australian Motorcycle Grand Prix」に臨むため、今シーズン2度目となる赤道越えを経てオーストラリア、フィリップアイランドに向かいます。

このレースはシーズン中最もチャレンジングな大会のひとつに数えられており、公式スポンサーとしてその名を冠するミシュランにとって、期待とプレッシャーが大いに高まっています。全長4,448mのサーキットは高速でリズミカルなレイアウトで、MotoGP開催サーキットの中でもタイヤにとって究極のテストの場のひとつとなっています。

ドゥーハン・コーナー、スト―ナー・コーナーといった高速ターン、MotoGPを催すサーキットの中でも最もタイヤの温度を上昇させるターン12、そして良く知られているガードナー・ストレート。ここは間違いなく厳しいコースです。このコースのコーナーはタイヤに大きなストレスを与えます。これに対処すべくミシュランはこうした特有のコンディションに理想的に合わせたタイヤを開発しました。

MICHELIN Power Slicks はフロント、リアともにソフト、ミディアム、そしてハードコンパウンドを用意。ストレスが大きく、温度も上昇する左側のショルダーをよりハードとした左右非対称設計としています。

フィリップアイランドは1997年以来MotoGP開催を続けているサーキットですが、それ以前に1989年に初開催、1990年もオーストラリア・グランプリの舞台となっています。サーキットがオープンしたのは1956年ですが、同島では約100年前からレースが行われています。バス・ストレートの終わりに位置し、タスマン海を見下ろす断崖の素晴らしい景観は、このサーキットに素晴らしく壮大な背景をもたらしています。ここでは天気が気まぐれで、フィリップアイランドでは1日で四季を経験するという評判があるほどです。従ってライダーとチームはあらゆる事態に備える必要があります。このため、MICHELIN Power Rain が週末のどこかで使用される可能性があります。

レインタイヤは、このチャレンジングなサーキットの要求にマッチしたものでなければならず、スリックタイヤと同様、ウエットコンディションとなった場合に最高の性能を発揮することが要求されます。用意されるレインタイヤは、フロントに左右対称設計のエクストラソフトとソフト、リアは左右非対称のエクストラソフトと左右対称設計のソフトです。

MotoGPの走行は10月20日金曜日に開始されます。エキサイティングなこのイベントが行われる3日間は、フィリップ島(南北9㎞、東西26㎞)がバイク界の中心となります。27周で争われる「Michelin® Australian Motorcycle Grand Prix」決勝レースは現地時間日曜日 16 時 00 分(日本時間 14 時 00 分、CEST07 時 00 分、BST06 時 00 分、UTC05 時 00 分)にスタートします。

ミシュラン・モータースポーツ 2 輪マネージャー:ピエロ・タラマッソ

「ミシュランにとってはどのレースも重要ですが、フィリップアイランドの大会は、社名が公式スポンサーとして冠されているという意味で重要さが増しています。このことは、社内の2輪部門だけでなく、全社を通して関係する者たち全員の関わり方が増し、そして関心が高まっています。アジア太平洋市場はミシュランにとって非常に重要です。この地域で自社のもとにレースを開催することは大きな栄誉であり、大きな意義があります」

「フィリップアイランドはMotoGP開催サーキットの中でも最も難しいコースのひとつで、タイトルスポンサーであるということとともに、私たちにはこのような複雑でチャレンジングなサーキットに臨むプレッシャーがあります。言うまでもなく私たちは私たちのタイヤが強力な性能を発揮し、素晴らしいレースが展開されることを望んでいます。私たちはこのレースに向けて、高い周回速度と非常に高速で抜けるコーナーに対応できるレンジのタイヤを開発しています。タイヤは高いグリップ力と耐久性を備えていなければならず、またフィリップアイランドはかなり温度が低くなることがあるので、素早く温度を上げることができなければなりません。今年のタイヤは、ここフィリップアイランドでは7年振りとなった昨年のレースと、今年の2月のウインターテストの際に収集したデータから作り上げています。私たちは、フィリップアイランドがどんなことを私たちに突きつけてきても、またこのコースの歴史が示しているように、レースはどの方向に向かうかわならないような非常に極端な状況になることがありますが、それでも高性能を発揮できるタイヤを作り上げています」

<ミシュランタイヤ プレスリリース>