MVアグスタは、今後3年で3つのニューモデルを4気筒エンジンのプラットフォームの元でデビューさせる予定です。2019年モデルとしてブルターレ1000が登場し、2020年モデルとしてはネオクラシカルバイク、2021年モデルとしては新型F4がデビューする予定となっています。

しかし、問題となってくるのが新たな排ガス規制のEuro4で、現行のF4はこれをクリアしていないため、今年一杯でMVアグスタは現行F4の販売が出来なくなります。これを受けてMVアグスタは現行のF4をファイナルエディションとして販売。名称は現CEOのジョバンニ・カスティリオーニの父であるクラウディオ・カスティリオーニの名を冠し、MVアグスタ F4クラウディオとなる予定です。

F4の将来についてジョバンニ・カスティリオーニは、2019年、2020年はそもそもラインナップに載せず、2021年モデルとして開発。ワールドスーパーバイクのレギュレーションに縛られた作りにするつもりはないと明言。今までにない新しい技術や機能を盛り込んだスポーツバイクにするとしています。楽しみに待ちましょう。

MVアグスタCEO ジョバンニ・カスティリオーニ

「スポーツバイクは非常にニッチなマーケットです。しかしラインナップから廃止することはしません。これは我々にとってフラッグシップ機であるからです。しかし、現行のF4は今年で最終モデルとなります。ですから我々はその後は4気筒のネイキッド、ネオクラシカルバイクを販売します。戦略的には今年度末でスポーツバイクマーケットから撤退した後、マーケットに戻ってくるには数年が必用です。2019年と2020年はスポーツバイクなしのラインナップとなります。しかし、これは私達の決断です。何か全く違うバイクを作りたいと思っているんです。今年に関してはスーパーバイクに参戦します。そして恐らく来年もそうでしょう。再来年はわかりませんし、その翌年に関しても不透明です。どうなるかですね。」

スーパーバイク世界選手権に戻ってくるかどうかはわかりません。ただ、そもそも私はスーパーバイク世界選手権が非常に人気が高いとは思いません。それに2つ目に、どのくらいレースで優勝したか?どれくらいバイクが売れたかということに関しては相関性がありません。これは立証されています。ですから、ストリートのために役立つ何かを作るためにレースが必用とは思えないんですよ。そして最後にどのようにプロジェクトの事を考えているかにもよります。MVアグスタはマーケットに新しい技術、新たな機能を持ち込みたいと思っています。これは大きなメーカーがやらないことなんです。」

「我々は現在型破りなバイクの開発を進めています。もしかすると非難を浴びるかもしれません。我々はワールドスーパーバイクのレギュレーションに縛られたバイクを開発するつもりはありません。クールなものを作りたいんです。エンジンに関しては多くの技術が生まれ、燃焼の方法、エレクトロニクス、ハイブリッドなど様々な応用系があります。これらはモーターサイクルの世界に転用可能ですが、誰もやろうとしません。」

「私が思うにMVアグスタは実験をするべきなのです。こうした事を我々のクライアントは求めていて、我々はこれを実現出来ます。ですからアグスタは前に進むのです。これはマーケットを信じていないということではなく、自分達なら出来ると信じているということなんです。ハイブリッドはエンジンの燃焼とボタンをポンと押すだけで350馬力になります。これはKERSみたいでいいですよね。顧客は300馬力出るバイク、火を噴くバイクなどのほうに惹かれるものなんです。」

F4については本当の意味でのファイナルエディションとして販売します。数量は本当に限定されるでしょう。これは簡単に言うと、ストリート向けのレオン・キャミアのバイクで、父であるクラウディオ・カスティリオーニへのトリビュートなのです。」

(Source: MV AGUSTA)