ヤマハのマッシモ・メレガリはヤマハの来季の開発について、電子制御の改善、エンジンをよりスムーズにすることが重要だと語り、エンジンに関しては改善していく方向とのこと。少し前にマット・オクスレイ氏が「ヤマハの来季エンジンはV4なのでは?」といった趣旨の記事を書いて話題となりましたが、やはりそういった方向性は無いと言えるでしょう。

マッシモ・メレガリ

「今シーズンは多くの問題に直面してきました。ですからこうして優勝が出来たことはチーム、ヤマハにとっても非常に素晴らしいことでした。フィリップアイランドは高速コーナーが多く、M1の性格に合ったトラックと言えました。ただレースの終盤にはイアンノーネが1周につき1秒を回復していたので少し心配していたんです。特にスタートは出遅れましたからね。」

「でもそこからしっかりと追い上げて優勝を手にしました。マーべリックはフロントにソフトを履いていましたから、フロントタイヤが摩耗するのではと心配をしていたんですよ。ラップタイムが落ちていってフロントが摩耗しているのかと思っていたんですが、彼によるとリアによるものということでした。」

「ヤマハは常に懸命に作業をして、ライダーを勝たせようと思っています。こうしてマーべリックが勝利したことでロッシにもさらなるモチベーションを与える結果となることを願っています。ここは雨が降ったりドライだったり、非常に暑くなることもあり、グリップも暑くなると落ちますし、こうして暑い気候はヤマハが苦手とするものです。でもこうした状況をコントロールしようとしているんです。」

ヤマハはホンダ、Ducatiに比べて開発が保守的だと言われますが、ヤマハが直面している困難というのは電子制御だけに関するものではありません。エンジンキャラクターに関してスムーズにする必要があると思っています。現時点のタイヤに関してはレース終了までしっかりとマネジメントをする必要があり、バイクのドライバビリティーというのは全ての基本となります。ある一定のレベルでの維持は可能なんですが、その後一気にグリップが落ちてしまうんです。」

「電子制御、エンジン特性などを改善して行く必要があり、最終戦バレンシアの後にこうした方向で作業を開始、ヘレスまで作業を続け、セパンテストまでには、今欠けている部分の改善出来ればと思っています。エンジンに関しては大きな変更ではありません。ヤマハはそうしてドラスティックな変更はしませんから。ただ間違いなく改善の方向ですよ。」

(Photo courtesy of michelin)