2018年シーズン最終戦のバレンシアGP決勝が終わりました。NTS RW RACING GPのスティーヴン・オデンダールとジョー・ロバーツは、NTS陣営のMoto2世界選手権フル参戦初年度を果敢に戦い抜いて、山あり谷ありの一年間を締めくくりました。

日曜日のバレンシアサーキットは気象予報どおりに雨が降り、Moto2クラスの決勝レースは難易度の高いコンディションになりました。ロバーツはレース序盤から積極的に攻め続け、トップ5を狙える位置で順位を上げてゆき、周囲の大きな注目を集めましたが、9周目に路面状況に足もとをすくわれて転倒。残念ながらリタイアとなってしまいました。

一方、オデンダールは不屈のファイティングスピリットと粘りの姿勢で最後まで戦い抜き、13位でゴール。貴重な3ポイントを獲得しました。2019年シーズンに、ロバーツはライバルチームへ移籍します。NTS RW RACING GPは、オデンダール(南アフリカ)とボ・ベンスナイダー(オランダ)という陣容で来たるべきシーズンを戦います。

スティーヴン・オデンダール


(決勝13位入賞3ポイント獲得)2018年度世界ランキング28位(4ポイント獲得)
「今週は厳しいウィークだったけれども、最終的にポイントを獲得できたのでいいレースになったと思う。この三日間で5回も転倒してしまったので、さすがに自信が少し揺らいだけど、最終的に13位入賞という形でチェッカーフラッグを受けることができたので、いいシーズンの締めくくりになったと思う。シーズンを通じて本当にがんばってくれたNTSとチームスタッフ全員に、心から感謝をしている。来週には2019年の為のテスト走行がスペインのヘレスであるけれどそこでは、このチームで新しいシーズンを走り出すので、今から本当に楽しみだよ」

ジョー・ロバーツ(転倒リタイア)


2018年度世界ランキング27位(5ポイント獲得)
「今日のレース結果は本当に残念だ。オープニングラップは、2コーナーで押し出されたために、コースアウトして最後尾から追い上げることになったんだ。そこからどんどんオーバテイクを続けて一気に7番手に浮上し、4番手5番手も充分に狙える状態だった。その矢先に12コーナーでミスをして転倒してしまった。気持ちよく走れていて、トップファイブも射程範囲に収められると思っていたので、こんな結果になってしまって本当に残念だ。最後尾からここまで追い上げてきただけに、すごく悔しいよ。こんな格好でシーズンを終えることになってしまって、素晴らしいバイクに仕上げてくれたチームとNTSには本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。車体開発に全力を注いでくれたNTSと、いつも素晴らしいマシンセットアップに仕上げてくれたチームのこの一年間の努力には、本当に感謝をしている。来シーズンはライバルだけど、皆にとって素晴らしい年になることを心から祈っている」

ヤルノ・ヤンセン(チームマネージャー)

「今日は文字どおり、悲喜こもごものレースになりました。難しいコンディションになることは充分に予測できていたので、ペースをうまくコントロールすることがレースのカギを握る、と我々は考えていました。スタート直後の混乱で、ジョーが2コーナーでアウト側に押し出されてしまいましたが、そこから見事にペースを取り戻して、あっという間に上位陣へ追いついていきました。最終戦で見せてくれた彼のこの力強い走りは本当に心強く、あのまま行けば6位は確実に手中に収めることができていたであろうだけに、転倒で終わってしまったことが本当に残念です。一方、スティーヴンは、今朝のウォームアップも含めてこの週末で5回も転倒を喫してしまいました。にもかかわらず、不屈の闘志を発揮して決勝レースでは13位でゴールし、NTSに3点のチャンピオンシップポイントをプレゼントしてくれました。最後に、今シーズンを通じてたゆまぬ努力で最後までがんばってくれた両ライダーとチームスタッフ全員に心からの感謝を述べたいと思います。今年は、いくつもの素晴らしい思い出に満ちた一年になりました。また、ジョーの新チームでの健闘を祈っています」
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(Source: NTS)

(Photo courtesy of NTS)