2019スーパーバイク世界選手権(SBK)第2戦のスーパーポール・レースとレース2が、3月17日にタイのチャーン・インターナショナル・サーキットで開催された。Aruba.it Racing – Ducatiチームのアルバロ・バウティスタは、スーパーポールレース(レッドフラッグにより4周短縮)とレース2の両方を制してタイ・ラウンドでも完璧な勝利を成し遂げ、開幕戦からの連勝を6に伸ばした。

34歳のスペイン人ライダーのバウティスタは、スーパーポール・レースでは、ライバルのジョナサン・レイ(カワサキ)とアレックス・ローズ(ヤマハ)を完全に引き離して優勝、レース2でもスタート直後からトップに立つと、2人のライバルを寄せ付けない速さで、2位のレイに10秒の大差をつけてチェッカーを受けた。

チームメイトのチャズ・デイビスは、スーパーポールレースでは8位に入ったもの、レース2ではテクニカル・トラブルによりリタイアを余儀なくされた。デイビスにとっては不運な1日となったが、この32歳のイギリス人ライダーは、特に2日目にマシンの熟成が進み、今後のレースに大きな期待を抱かせる走りを見せた。

開幕から6連勝を飾ったバウティスタは合計で124ポイントを獲得し、2位のレイに26ポイント差をつけて、チャンピオンシップをリードしている。合計18ポイントを獲得したデイビスは、ランキング11位となっている。第3戦のスペイン・ラウンドは、3週間後の4月5日~7日にモーターランド・アラゴンで開催される。

アルバロ・バウティスタ(Aruba.it Racing – Ducatiチーム #19) 1位/1位

「3連勝、3回のファステストラップ、そしてスーパーポールの獲得。まさに完璧な週末だった!カワサキはこれまで何度もこのサーキットで優勝しているので、重要なレースになることは分かっていた。しかし、チームスタッフ全員が、ハードワークを続けてくれたおかげで、すべてがうまくいった。パニガーレV4 Rは完全に新しいマシンなので、どこのサーキットに行っても、ゼロの状態からセッティングを見つけなければならない。しかし、最初から絶対的な自信を持っていたし、マシンのセッティングに関しても、わずかに変更するだけで良かった。チームスタッフとドゥカティのすべての関係者に感謝したい。彼らは素晴らしい仕事をしてくれた。本当に満足している!僕にとってホームレースとなる第3戦までには、少し休む時間がある。アラゴンでは、スペインのファンの前で走ることを本当に楽しみにしている。今からレースが待ちきれない」

チャズ・デイビス(Aruba.it Racing – Ducatiチーム #7) 8位/リタイア

「午前中にマシンの開発が大きく進展して、本当のポテンシャルが発揮できるようになっていたので、レース2で完走することができなくて本当にがっかりしている。技術的な問題に関しては、マシンのスピードを少し失って、何かがおかしいと感じたので、この先のシーズンのことを考えて、エンジンを止めることにした。今日は素晴らしいペースで走れたし、マシンのフィーリングも大分良くなっていたので、その成果を出すことができずに残念だった。今後の方向性に関しては、明確なアイデアがあるので、トンネルの先に少し光が見えてきた感じだ。次のレースの前に、アラゴンでテストがあるので、マシンをさらに進化させる絶好の機会になるだろう」

ステファノ・チェッコーニ(Aruba.it Racing – Ducatiチーム代表)

「海外ラウンドの2戦で素晴らしい結果をホームに持ち帰ることができて本当に嬉しい。様々な理由から、これらの勝利には特別な意味がある。次戦のアラゴンが楽しみだ。このサーキットでは、ライバルと互角に戦うことができるすべてのデータを持っている。もちろん、彼らがアラゴンに向けて、さらに戦闘力を上げてくることも分かっている。アルバロのパフォーマンスには満足しているが、チャズにとっては不運な週末になってしまった。しかし、レースを戦うにつれて改善が見られているので、正しい方向に進んでいるという自信に繋がっている」

マルコ・ザンベネデッティ(ドゥカティコルセ・トラック・テクニカル・コーディネーター)

「ここブリラムには、コースレイアウトに関しても、極端な気候に関しても、まったく参考になるデータがない状態で乗り込んできた。オーストラリアの開幕戦で作業したセッティングをベースに、マシンを調整するつもりだった。しかし、アルバロは、金曜日の最初のセッションから非常に高い戦闘力を維持していた。これは、彼のライディングスタイルがマシンに完全に合っているので、たとえサーキットが変わっても速さが変わらないことを意味している。チャズに関しては、組織的に作業を続け、週末を通してコンスタントに状況を改善することができた。レース2では、残念ながらテクニカル・トラブルにより結果を出すことができなかったが、トラブルがなければそれなりの成果は上げていたはずだ。今後もハードワークを続け、アラゴンでは両ライダー共に、さらにマシンの戦闘力を引き上げたい」

(Source: Ducati)

(Photo courtesy of Ducati)