イタリア・ベルガモのポンテ・サン・ピエトロにあるAruba Global Cloud Data Centerの講堂で、2025年のWorldSBKシーズンに向けたAruba.it Racing – Ducatiのチーム発表会が開催された。

このイベントでは、アルバロ・バウティスタとニコロ・ブレガが駆るドゥカティ・パニガーレV4Rの新たなカラーリングに加え、MotoEクラスのAruba Cloud MotoEチームが使用するドゥカティV21L、さらにはMXGP世界選手権に初参戦するAruba.it – Ducati Factory MXチームのドゥカティ・デスモ450 MXもお披露目された。

発表会の司会を務めたのは、Sky Sport F1のジャーナリストであるマラ・サンジョルジョとダビデ・カミチオーリ。会場には300人以上の関係者、スポンサー、メディアが集まり、新たなマシンのカラーリングに拍手を送った後、夕食会でライダーたちと交流した。

バウティスタとブレガ、2025年に向けた決意

アルバロ・バウティスタは、Aruba.it Racing – Ducatiでの5シーズン目を迎える。2024年シーズンはレギュレーション変更に苦しみながらも奮闘し、今シーズンはさらなるモチベーションを持って挑む。

一方、2023年のスーパースポーツ世界選手権(WorldSSP)王者であるニコロ・ブレガは、WorldSBKデビューイヤーとなった2024年にタイトル争いを最終戦まで繰り広げ、ランキング2位でフィニッシュ。今シーズンもタイトル獲得を狙う。

シーズン開幕戦に向けて準備万端

開幕を祝う時間は短く、チームは数時間後にはオーストラリアへ向けて出発。2月17日と19日にフィリップアイランドで公式テストを行い、2月21〜23日の開幕戦に挑む。

チーム関係者のコメント

ステファノ・チェッコーニ(Aruba.it Racing – Ducati チームプリンシパル)

「2024年は最後のレースまで戦い抜きました。そして2025年はさらに厳しい挑戦が待っているでしょう。しかし、我々はその戦いに備え、最大限のモチベーションで挑むつもりです。冬季テストではライバル勢との比較が十分にできませんでしたが、オーストラリアでの公式テストで適応作業を続けます。我々のライダーとチームの力を信じています。」

クラウディオ・ドメニカーリ(Ducati Motor Holding CEO)

「DucatiとArubaは長年にわたり成功を分かち合ってきました。そして2025年は、新たな挑戦としてMXGP世界選手権への初参戦を迎えます。これまで築き上げた技術・開発・革新の哲学をもとに、WorldSBK、MotoE、MXGPのすべてで成果を上げていくと確信しています。」

ルイジ・ダッリーニャ(Ducati Corse ゼネラルマネージャー)

「2025年の目標は明確で、昨年逃したWorldSBKのライダーズタイトルを奪還することです。厳しい戦いになるのは承知していますが、我々には勝利への戦略と経験があります。バウティスタとブレガはともにタイトル経験があり、昨シーズンもほぼ全戦で競争力を示しました。まずはオーストラリアでのテストと開幕戦を全力で戦い、チームとしてさらなる進化を目指します。」

アルバロ・バウティスタ

「Aruba.it Racing – Ducatiでの5年目、そして4年連続でこのチームと戦えることをとても楽しみにしています。昨シーズンは予想以上に厳しい戦いでしたが、それでもランキング3位という結果を残せました。2025年はより高い目標を持って挑みます。まだ自分が肉体的にも精神的にもトップレベルで戦えると感じているからこそ、現役を続ける決断をしました。すぐに良いフィーリングを掴み、楽しみながら結果を残したいです。Aruba RacingとDucatiのサポートに感謝し、その信頼に応えられるよう全力を尽くします」

ニコロ・ブレガ

「Aruba.it Racing – Ducatiでの2年目を迎えられることにワクワクしています。昨シーズンは本当にポジティブで、チームとの信頼関係も素晴らしいものになりました。開幕戦の舞台となるフィリップアイランドでは、デビュー戦で初優勝を飾った特別な場所。今シーズンも高い期待を持っています。まずは開幕戦で良い結果を持ち帰り、最高のスタートを切りたいですね」

(Photo courtesy of Ducati)