2019スーパーバイク世界選手権(SBK)第5戦がイタリアのイモラ・サーキットで開催された。5月12日(日)の午後に予定されていたレース2は、悪天候のためキャンセルとなった。イモラ・サーキットでは、午後から雨が強くなったため、レース・ディレクションはセーフティカーを導入して走行中のマシンをコース外に誘導。その後、グリッド上にマシンを並べて、サーキットのコンディションを判断した。ライダーとの協議の結果、午後2時から開催予定だったレース2は中止することに決定した。
午前中には、10周で争われるスーパーポール・レースがドライ・コンディションで行われ、Aruba.it Racing – Ducatiチームのチャズ・デイビスとアルバロ・バウティスタは、ジョナサン・レイ(カワサキ)に続き、それぞれ2位と3位でフィニッシュしてダブル表彰台を獲得した。チャンピオンシップをリードしているバウティスタは、レイのペースを維持することはできなかったものの、ポールポジションからスタートしたデイビスは、そのままトップを走行。しかし、オープニングラップ最後のシケイン、ヴァリアンテ・ヴァッサでミスを犯し、3番手に後退。デイビスはその後、チームメイトのバウティスタをパスし、ファステストラップを記録して、サーキット・レコードを更新する走りでレイの背後に迫ったが、完全に追い付くことはできなかった。
第5戦終了時点で、バウティスタは合計263ポイントを獲得し、2位のレイに43ポイントの大差を付けてチャンピオンシップをリードしている。一方のデイビスは、合計85ポイントを獲得して、6位となっている。第6戦のスペイン・ラウンドは、4週間後の6月7日~9日に、ヘレス・サーキットで開催される
チャズ・デイビス
(Aruba.it Racing – Ducatiチーム #7) 2位 / –
「レース2を行うことができなかったのは少し残念だが、ここイモラでは、ウェットになるとグリップの限界が非常に低くなってしまう。アップダウンの激しいイモラは、通常のサーキットと違い、雨が降るとコーナーのあちこちに水溜りができてしまう。この理由で、今日のレースはキャンセルとなった。これは、正しい判断だと思うが、レースを観るために集まってくれた大勢のファンの方々には申し訳なく思っている。良い面に目を向ければ、スーパーポール・レースが開催できたことだ。この結果から考えると、レース2を行えなかったことは残念としか言いようがない。今年のシーズンは、厳しいスタートとなってしまったが、レースを戦うごとに、Panigale V4 Rの戦闘力も上がり、マシンにも慣れてきた。ここイモラでは大きく前進することができたので、次のレースに期待したい」
アルバロ・バウティスタ
(Aruba.it Racing – Ducatiチーム #19) 3位 / –
「レース2は悪天候の影響を受けてしまい残念だったが、相当強い雨が降っていた。サーキットは危険な状態で、コースの一部には雨が溜まり、水が流れている部分もあった。この状態でレースをするのは非常にリスクが高いので、レースのキャンセルは正しい判断だったと思う。今日は沢山のスーパーバイク・ファンが観戦に集まってくれていたので、本当に残念な気持ちで一杯だが、ライダーの安全を確保することも重要なことだ。ドゥカティスタからも数多くの声援を受けた。今回は優勝することは出来なかったが、彼らのサポートは本当に素晴らしく、僕のキャリアの中でも最高の週末の一つとなった。彼らには申し訳なかったが、きっと状況を理解してもらえると思う」
(Source: Ducati)
(Photo courtesy of Ducati)