WSBKのヘレス戦では全クラスのレースが予定されており、WorldSSP300はイモラで悪天のためレースキャンセルとなったことで2戦が予定されています。今回のラウンドに向けて、ピレリは既にイモラでも投入したビッグサイズタイヤを投入。また新たにリアにソフトコンパウンドタイヤが投入されます。スーパースポーツクラスはスタンダード 180/60とデベロップメント190/60の比較を行います。

ヘレス戦が6月上旬に開催されるの初めてとなります。通常ヘレスでは9月もしくは10月にレースが開催されますが、2017年に再舗装されたために、路面状況は未知数とは言え、ピレリはこのサーキットのことを熟知しています。

このサーキットの誕生は1985年で、2年前に亡くなった13回世界チャンピオンを獲得した伝説のライダー、アンヘル・ニエトの名前がつけられています。90年台初頭に安全性の改善が施され、シト・ポンスコーナー、セナ・シケインによってサーキット全長は4,223mとなりました。2002年にはピットレーンが広げられ、エスケープルートが設けられました。そして2017年に全面再舗装が行われています。

ヘレス・サーキットはロングストレートがありますが、これは全トラックの69%を占めるもので、低速コーナーも設けられています。ホームストレートは600mで、その幅は12m。これはトラックの他の部分11mより広くなっています。コーナーのRの大きさも様々、路面の勾配も様々です。勾配は最大でターン2、6、13で7.46%となり、ターン4、12では4.7%となります。

WorldSBK/WorldSSPクラスのタイヤ

ピレリはヘレスに全クラス合計でドライ、インターミディエイト、フルウェット3,520本のタイヤを持ち込みます。WSBKクラスではライダー達はフロントにビッグサイズの125/70のみが使用可能で、リアは合計で8種類のタイヤが使用可能です。(※レインタイヤ含む)

フロントはアラゴン、アッセン、イモラで既に使用されたタイヤが使用可能です。ライダー達はスタンダードSC1のソフト125/70サイズ、そしてデベロップメントSC2のX1071とX1118のミディアムコンパウンドが使用可能。

リアに関してはSC0のみが供給されます。200/65サイズのデベロップメントY0914が使用可能。これはスタンダードSC0と同じ構造ながら、より高いアスファルト温度に対応したものとなります。新たに投入されるのはSC0 X1351です。これはスタンダードSC0と同じコンパウンドながら、新構造による優れたパフォーマンスを発揮します。

予選タイヤ、プリクオリフィケーションタイヤとしてはスーパーポール用タイヤとしてX684、SCXタイヤとしてY0447が供給されます。

スーパースポーツクラスでは前後2種類、合計4つのドライオプションが用意されます。 フロントに関してはアラゴン、アッセン、イモラ同様にスタンダードSC1、デベロップメントSC2 X0582が供給されます。これはSC2と比較して優れたグリップと耐摩耗性があります。

リアに関してはスタンダードSC0の180/60サイズが、190/60サイズのデベロップメントSC0 Y0328に加えて使用可能です。

(Source: Pirelli)

(Photo courtesy of Pirelli)