ポールポジションからそのまま逃げ切って10連勝を遂げたマルケス。飛ばしたのは前半10周のみとのことですが、それでも十分なリードを作り上げて余裕の勝利でした。
今年のマルケスはライバルと戦うというよりは、自分の集中力の限界と戦うといった走り方で、抜群の安定感を誇ります。後半戦Ducatiが強いサーキットももちろんありますが、今の状態のマルケスを倒せる選手が思いつかないような強さを発揮しています。
マルク・マルケス
「プランとしてはレースを序盤から最後までリードするというものでした。序盤2周でタイヤを温めて3周目からプッシュするというものだったんです。これがチームと話していたプランで、まさにそのとおりの走りでした。FP4の中で電子制御、タイヤなど全ての内容に関して完璧に準備を進めることが出来ました。最初はハードリアで行こうと思っていたんですが、ウォームアップの後になってミディアムに変えようと思ったんです。これが完璧に機能して最初から最後まで素晴らしい形で走行出来ました。これで夏休みですが、アレックスも優勝して2人ともチャンピオンシップをリードしていますから最高の形ですね。」
「モントメロまでは1つのチャンピオンシップで、モントメロからここ、そしてこの先は別のチャンピオンシップです。今まではドヴィツィオーゾがメインのライバルでした。そしてこの先Ducatiが速いトラックもあります。でも現時点でのメインライバルはヤマハの2人です。ビニャーレスとクアルタラロがチャンピオンシップ後半では最速の選手となるでしょう。後半も引き続きプッシュしてとにかく自分のレースに集中していきます。今日と同様に後ろに誰がいようと、誰が転倒しようと自分のリズムに集中していきます。」
「今日はプッシュしたのは10周くらいでその後は10周タイヤを温存して、残り10周は3秒、4秒のリードを維持して走ろうと思いました。アルゼンチンのようにリードを拡大する必要性は感じなかったんです。アッセンでは最高のバイクはヤマハで、ここではホンダだったというだけです。今回はそのアドバンテージを利用しただけです。」
「昨年は毎週末転倒していたのでレザースーツが毎回新しかったんですが(笑)ル・マンからはレースウィークで転倒していませんので、新品ではないんです。毎回もっと良い走りをしようと思っていますし、練習走行でもより落ち着いて走ろうと思っています。モントメロテストでは転倒していますが、これはテストの中であまり集中しておらずフロントを失ってしまいました。」
「転倒は集中することでセーブ出来ます。経験を積むこと、チームの総合力も大事です。毎回フリープラクティスで100%プッシュして走ることもありませんからね。それにバイクも新しくなっていて、エンジンが改善していてブレーキングで無理をする必要が無くなっているんです。これも助けになっていると思います。」
(Source: HRC)
(Photo courtesy of michelin)