ホンダのアルベルト・プーチは今シーズン中に既に何度かホルへ・ロレンソに対して手厳しいコメントをしているが、今週末復帰となるロレンソに対して「ロレンソはもっとリクスを取って走る必要がある。リスクを取って走るということはテクニックではなくて度胸とやる気の問題だ。」と発言した。

プーチは過去にはペドロサに対してもジャーナリストに選手批判と思われる発言をしているが、選手のチームのモチベーションコントロールということを考えると、望ましくない発言だ。チームのために全力を尽くそうとしている選手にとっても、選手のために努力したいと思っているチームにとっても、チームマネージャーがこういした発言を繰り返すと、ボディーブローのように選手、チームのメンタル面に響いてくるはずだ。

ホルへ・ロレンソ

「プーチはボスですし、バイクのこともMotoGPのことも深く知る人ですから尊敬はしています。でも、自分がバイクに乗る際にリスクを取っていないとか、全力で走っていないと指摘出来る人間が自分以外いるでしょうか?自分は最大限プッシュしているので激しい転倒を繰り返しているということなんです。」

「おそらくこれが大きな問題で、バイクのことを深く理解する前にバイクをプッシュしすぎているんです。そのせいで転倒して怪我をして、難しい状況になっているんです。怪我がなければ優勝していたかはわかりませんが、いくつかのレースで表彰台獲得、TOP5で完走出来ていたでしょう。」

「1年目のDucatiでも苦戦しましたが、今回は昨年アラゴンの転倒で足を、そしてタイで手首を痛めているせいもあって、厳しいシーズン開幕だったんです。そしてプレシーズンでは舟状骨を骨折し、カタールでは肋骨を数本、そしてアッセンでも大きな転倒がありました。」

ホンダに移籍して100%の体調で走行出来たことはありません。今や競争が激化していますから100%の状態でバイクに乗れないと非常に厳しいんです。それに現時点でホンダのフロントに安心感があったこともありません。

「テストに関しては2日目のテストに参加出来ませんでした。テストで走ること自体は可能でしたが、痛みがレースよりも悪化したんです。タイムはトップから3秒落ちでしたし、あくまでテストですので、これ以上参加しても意味がないとチームと判断しました。その代わり、今週末に備えて体を休めていたわけです。」

(Source: HRC)

(Photo courtesy of michelin)