NTSのホームGP、日本GP初日両ライダーが精力的な情報収集に努める
Moto2世界選手権第16戦は日本GP。NTSにとってシーズンに一度の重要なホームグランプリです。初日の金曜はドライコンディションで推移しましたが、明日の土曜は雨の見込みが強いとの予報です。その前提で、NTS陣営のボ・ベンスナイダーとジェスコ・ラフィンの両選手は、精力的に走りこんで可能な限りの情報収集に努めめました。今日一日のセッションで獲得した貴重な情報が、日曜の決勝レースに向けて有用なデータになることは確実です。
今回のレースウィークに先だち、チームマネージャーのヤルノ・ヤンセンと両ライダーは、福島県に本拠を構えるNTSの本社を訪問しました。「レースでは日の当たる表舞台に立つことはありませんが、僕たちのグランプリ活動をいつもしっかりと支えてくださっているNTS従業員の皆様とお会いできたことは、とても光栄で勇気づけられる出来事でした」と、ベンスナイダーはこの表敬訪問で受けた印象を感慨深く語っています。
生田目將弘社長以下、NTSスタッフの惜しみない努力に応えるため、今日行われたフリープラクティス(FP)1回目とFP2の両セッションで、ベンスナイダーとラフィンは全力を尽くして走行に取り組みました。気象情報によると、明日は雨と予測されています。その対応として、今日はやや冷える温度条件だったものの、両選手は貴重なドライコンディションを有効に活用し、セッティングの探り出しや走り込みを精力的に続けました。明日の走行はFP3が午前9時55分から、予選は午後1時30分にスタートします。
ボ・ベンスナイダー選手(ゼッケン64)
(FP1-22番手 FP2-22番手 総合23番手)
「今日の順位は目立つようなものではなかったけれども、内容はまずまずだったと思う。14番手や15番手の選手たちとのラップタイム差も、すごく小さいんだ。午前のFP1では、データ収集のためにいろんなセットアップを試し、走り込みを続けた。FP2では、温度条件が低く風も強かったので、なかなかいいラップタイムを刻むことができなかった。それでもFP1よりはだいぶ速いラップタイムを記録できたよ。スロットルを閉じるだけでタイヤの表面温度が下がっていくことを、かなり明確に感じ取ることもできた。グリップもかなり低かったことを考えると、いいペースで走ることができたと思う。明日に向けて、もっと走りをよくしていくポイントもわかっているので、明日がドライになればそこを集中的に取り組みたい。予報通りの雨になれば、皆がまた横一線での勝負になるから、僕たちも全力でがんばるよ」
ジェスコ・ラフィン選手(ゼッケン2)
(FP1-24番手 FP2ー27番手 総合27番手)
「前回のタイGPからこの日本GPに向けて、チームはとても頑張ってくれたので、フロントのフィーリングがかなり良くなった。これは大きな進歩だと思う。今日の課題は、リアタイヤにしっかりと熱を入れることだった。リアのフィーリングが充分ではなかったから、思い切って攻めることもできなかった。これはセットアップやマシン面での問題ではなく、僕自身がまだこのバイクに対して充分な経験を持っていないことが原因なのだと思う。いい方向の解決策を見つけ出したけど、今日は充分に検証し尽くすことができなかったんだ。電子制御に関しても、エンジンブレーキの面をさらに磨きあげたい。今日一日の走行でいろいろと勉強できたので、とても意義のある初日になったと思うよ」
(Source: NTS)
(Photo courtesy of NTS)