エミリアロマーニャGP予選でバルタスは8列目を獲得 マルコンは9列目から決勝レースに臨む
ミザノワールドサーキット・マルコ・シモンチェッリでは、土曜午前のFP3も金曜と同様に冷たい雨が降るコンディションになりました。NTS RW Racing GPのバリー・バルタスは、昨日のFP1と同様に、このFP3でもフルウェットコンディションの強さを存分に披露しました。
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路面状態のインフォメーションを的確に伝えるNTSシャシーの良好な反応性を存分に引き出し、不安定なコンディション下でも安定感の高い走りを見せました。終始トップ15前後の位置を占めながら、バルタスは16番手タイムでこのセッションを締めくくりました。
一方、昨日のFP1では不慣れなマシンとコンディションに苦戦傾向が見えたチームメイトのトマッソ・マルコンは、同様のコンディションだった金曜FP1と比較すると大きな改善を見せました。FP1よりもタイムを2秒近く詰めることに成功し、このセッションを24番手としました。
さらにタイムアップを狙ったセッション終了間際には、勢い余って13コーナーでフロントが切れ込み、転倒を喫してしまいましたが、これはマシンへの順応が進み、自信が深まってきたゆえの小さなミスだった、といえるでしょう。
このように、土曜午前はウェットコンディションだったために、どの選手も金曜午後のドライコンディションで記録したタイムを更新しませんでした。その結果、NTS陣営の両選手は、予選の組分けは早い時間帯に行うQ1に参加することになりました。そのQ1が行われる午後3時頃の時間帯になると、あいかわらず温度条件は低いものの、雨は上がって路面は少し乾きはじめ、走行ラインは乾きつつありました。
しかし、フルウェットでもなくフルドライでもないという微妙な状況は、ライディングをより困難にします。乾いている路面に対応するために、選手たちはドライコンディション用のスリックタイヤで走行しますが、コース上にいくつか残っている濡れた場所に、文字どおり足もとを掬われやすくなるからです。
今回のQ1に臨んだ16名の選手のうち9名が転倒を喫したという事実にも、このセッションの難しさがよくあらわれています。バルタスとマルコンも、トリッキーな路面状態の犠牲になりました。両選手とも自己ベストを更新しながらベストタイムを目指して走行中に転倒。
マルコンは9コーナー、その直後にバルタスは15コーナーで、ともにフロントをウェットパッチにとられてしまい、あっという間の出来事でした。その結果、バルタスがQ1で記録したベストタイムは1分39秒543でセッション9番手、マルコンは1分43秒096の11番手となり、それぞれ8列目23番グリッドと9列目25番グリッドから明日の決勝レースを迎えることになりました。
第16戦エミリアロマーニャGPのMoto2クラス決勝レースは、午後12時20分(日本時間月曜午前7時20分)にスタート。全25周で争われます。
(Source: NTS)
(Photo courtesy of NTS)