2年ぶりの開催、第15戦アメリカズGP NTS陣営は上位争いに食い込み、初日から存在感を発揮
2021年シーズンもいよいよ終盤戦に差し掛かりました。第15戦は戦いの舞台を欧州から北米大陸へと移し、テキサス州オースティン郊外のサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催されています。
昨年は新型コロナウイルス感染症の影響でレースがキャンセルされたため、当地でMotoGPを開催するのは2年ぶりになります。現地の気象情報によると、今週は不安定な天候が予測されていますが、金曜も早朝まで雨が降り続きました。
雨はやがて上がり、晴れ間も射してきましたが、Moto2クラスのフリープラクティス(FP)1回目が始まる10時55分(日本時間土曜午前0時55分)の路面コンディションは乾いているところと湿っている場所が混在する、非常に微妙で難しいコンディションでした。
このような難しい路面状況を得意とするNTS RW Racing GPのハフィス・シャーリンは、巧みなライディング技術でNTSシャシーの高い安定性を存分に引き出し、走り出しからトップスリーの位置につけました。セッションが進んで少しずつ路面が乾いてくると、多くの選手がタイムを更新してゆきましたが、その中でもシャーリンは終始水準の高い走りを披露して、常に上位に位置していました。
40分のセッションタイムを終え、シャーリンはトップタイムから0.864秒差の2’14.453を記録。9番手でFP1を締めくくりました。チームメイトのバリー・バルタスは、Moto2のマシンでCOTAを走行するのは今回が初めてですが、ルーキーとは思わせないほどの充実した走りで、一時は6番手に名を連ねました。
FP1の順位は21番手で、ラップタイムは2分15秒340。トップタイムとの差は1秒751でした。午後3時10分(日本時間土曜午前5時10分)に始まったFP2は、すっきりと晴れ上がったフルドライのセッションになりました。シャーリンはFP2開始直後に6番手につける走り出しで、以後はセッション時間を通じてドライ用セットアップをしっかりと煮詰める作業に取り組み、安定したラップタイムで周回を重ねてゆきました。
COTAはシーズン全カレンダーでもバンプ(路面の凹凸)の多さで多くの選手たちを悩ませますが、シャーリンはチームと一丸になって、この問題の対処にも集中。40分間のFP2を終えて自己ベストタイムを2分11秒467とし、19番手につけています。チームメイトのバルタスも、走り込みに専念し、全20コーナーからなるCOTAの順応と攻略に取り組みました。
ドライコンディションで午後の40分間をしっかりと走りこんだ成果は、チームメイトから0.307秒の僅差というタイムにもあらわれています。自己ベストタイムは2分11秒774でした
(Source: NTS)
(Photo courtesy of NTS)