アプリリアレーシングCEOのマッシモ・リヴォラは、2020年の参戦体制について「完全新型のRS-GPを投入する」と語っている。今年アプリリアはQ2進出が可能となってきているが、決勝レースでは何度もマシントラブルでリタイアをしており、日本GP決勝では新品のエンジンを使用したにも関わらず、アレイシ・エスパルガロ、アンドレア・イアンノーネ共にリタイアとなった。

こうした信頼性の問題に関してリヴォラは「ライダーを完走させられないのは腹立たしい」と発言しており、元フェラーリF1でスポーツディレクターを務めた彼からすると、アプリリアのバイクの信頼性の低さは信じられないレベルなのだろう。今年8月の段階で、アプリリアは2020年型には新型エンジンを使用することを発表していたが、リヴォラが語るところによると、新型はV4レイアウトを踏襲しつつも、シリンダーの狭角は異なるものとのこと。目標は2月のセパンテストでのデビューだという。

アプリリアレーシングCEO マッシモ・リヴォラ

「新しいエンジンはV4レイアウトであることは変わりませんが、シリンダーの狭角は異なります。電制制御システムも新しくなり、当然エアロダイナミクス(フェアリング)も新しくなります。完全な新型バイクとなりますが、今まで使用してきた既存のバイクがベースであることは変わりません。」

既存のRS-GPの強みはコーナリングですが、これはフィリップアイランドでのイアンノーネの走りからも言えると思います。しかしハードブレーキング、そしてそこからの立ち上がり加速、これが弱点となっています。これは単純な加速性能かもしれませんし、グリップによるものかもしれません。また、グリップを左右する電制制御の問題かもしれません。様々な要素が混ざっているんですよ。加速時のウイリーが多すぎるので、もう少しウイングの効果を上げるべきなのかもしれません。」

アレイシ・エスパルガロ

新型の投入はセパンで予定しています。ここに2台の新型車両を持込みたいと思っています。全く新しいバイクを作ろうとしているので、かなり野心的な目標だと言えるでしょう。既存バイクから流用するパーツはありませんから、非常に大きなチャレンジです。そしてライダー達にも新型車がすぐに性能を発揮すると思わないよう伝えています。既存のバイクは長年開発を重ねてきたものですからね。」

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(Source: Aprilia)

(Photo courtesy of michelin)