ロレンソと同じくヤマハからDucatiに移籍、ホンダでも活躍したバレンティーノ・ロッシは、ケーシー・ストーナー、ダニ・ペドロサに続いて、マルケス登場以前の最強の4人(エイリアン)と呼ばれたライダーの1人であったホルへ・ロレンソの引退を目にすることになった。これでエイリアンの最後の1人は自分だけとなってしまったわけだが、「ロレンソがテストライダーになってくれたら最高」と希望を語った。
バレンティーノ・ロッシ
「ホルへ・ロレンはここ数年のMotoGPの中で、最も重要なライダーの1人でしょう。このスポーツの重要な一部を失ってしまったと言えます。彼は偉大なチャンピオンで、彼のスピード、集中力には2008年のMotoGPデビューからずっと驚かされてきました。彼は2008年から強さを発揮していますから、10年もその強さを発揮しているわけなんです。」
「ロレンソとは長いことチームメイトでした。ボックスをシェアしたこともありますし、自分のキャリアの中では最も手強いライバルの1人でした。彼との関係は良い時もあれば悪い時もありました。2015年は最悪でしたが、共に何度も素晴らしいレースをしてきました。彼は最高のチームメイトでしたし、常にモチベーションを与えてくれました。」
「彼が引退してしまうのは残念ですが、これがレースでもあります。タフですが、常にモチベーションを得る必要があるんです。そして何よりもレースを楽しむことが重要なんです。引退は非常に個人的な決断で、いつ引退するかということに関しては、誰もが自分自身の時計を持っているんですよ。」
「現在のMotoGPにおいてテストチームは非常に重要で、昔のようにただシェイクダウンをするだけはないんです。バイクをしっかりと理解してパフォーマンスを確認する必要がありますし、新しいパーツが良いかどうかの確認も必要なんです。
「ヤマハはテストチームで作業を数多く行っていますし、組織を改善しようともしています。テストチームにはレースライダーと同様のタイムを出せるライダーが必要なんですが、将来的にどうなるでしょうね。」
「もしロレンソがテストライダーをやってくれたら夢のような話です。ロレンソがM1に乗ったらもの凄いスピードを発揮するでしょう。彼がテストライダーであったら、素晴らしい助けになってくれるでしょうね。」
「自分からも彼に聞いてみますが、問題は彼のサラリーが高いってことと、ヤマハにはそれほど予算がないってことでしょうね(笑)本当に彼がテストライダーになってくれたらと思いますよ。開発において大きな助けになってくれるはずです。」
(Source: yamaha-racing)
(Photo courtesy of michelin)