バレンティーノ・ロッシ同様に、フロントにソフトコンパウンドを履いてギャンブルに出たマーべリック・ビニャーレス。本来の作戦であればソフトタイヤのエッジグリップを利用した高いコーナリング速度で、序盤にレースをリードしての逃げ切る作戦だったわけだが、マルク・マルケスにすぐに追いつかれてしまった。マルクの転倒、後半にタイヤをうまくマネジメントして2位を獲得したが、課題の残るレースとなった。

一方でホールショットデバイスは完璧に機能し、ホールショットを奪えたのは初めてだとホクホクの笑顔も見せた。今後はホールショットデバイスを活かした先行逃げ切り型のレースも、タイヤマネジメントの問題をクリア出来れば見られるかもしれない。
マーべリック・ビニャーレス

ハードタイヤには良いフィーリングがなかった

マーべリック・ビニャーレス

「ヘレスはいつも苦戦してきたサーキットですので嬉しいですね。レース中にフロントを2回、3回失って自信を失いました。しかし最後までタイヤをコントロールしてミラーとバトルを繰り広げました。終盤になってグリップとリズムを取り戻して走りきりました。本来はフロントにソフトタイヤを履いて逃げたかったんですが、6周か7周でフロントが滑って1秒半ほど失ったんです。望んでいた結果ではありませんが、2位は嬉しいですね。
マーべリック・ビニャーレス
ヤマハファクトリー2人はソフトタイヤを選んだんですが、ハードタイヤはあまり良いフィーリングがなかったんです。今日は序盤にトップで戦ってバトルが出来たのが嬉しいですね。6周か7周目にターン6でフロントを失いました。タイヤのエッジ部分に関して問題が出てバイクを旋回させるのが難しくなりました。」
マーべリック・ビニャーレス
確かにフロントタイヤの選択は間違いだったかもしれませんが2位を獲得してポイントを獲得しました。これが重要です。来週のヘレスも再びフロントでレースをするポテンシャルがあると思います。」

「マルクのセーブは本当にすごいものでした。あのままのペースであれば彼は優勝していたでしょう。確かに完走することが重要ですが、マルクのようなスピードで走れるように来週改善を進めたいと思います。今回のマルクの転倒は酷いものでしたから、彼が無事であることを願っています。来週もまた彼とフロントで戦いたいですね。」

ホールショットデバイスは最高でしたね。ターン1に1位で進入出来たのは初めてでした。本当にすごい仕組みですよ。来週はさらに改善が出来ると思いますよ。ファビオ・クアルタラロは凄い走りでした。彼は状況をコントロールして見事に優勝しました。来年彼をチームメイトに迎えることが出来るのは嬉しいです。」

(Source: yamaha-racing)

(Photo courtesy of michelin)