ピレリ(Pirelli)は短い夏休みの後に、FIM スーパーバイク世界選手権(SBK)の2020年シーズン2度目の2連戦をモトランド・アラゴンで迎えます。すでにポルトガル、スペインではそうであったように、ピレリ(Pirelli)はWorldSBKクラスにスタンダードタイヤと、複数のデベロップメントタイヤを投入します。WorldSSPではスタンダードタイヤ(市販されているものと同様)のみが投入されます。
モトランド・アラゴンは歴史的にアグレッシブなアスファルトが特徴で、リアタイヤにとっては摩耗が増える可能性を高めています。加えて風によって運ばれてくる砂が、グリップの低下、コーナー中のスライドを誘発します。
こうした背景から、ピレリ(Pirelli)はリアにソフト、ミディアムを提供。これはドライコンディションの場合に、低気温のファーストセッションで有効なタイヤとなります。
フロントタイヤに関しては摩耗に加えて、ストレートエンドでの暴力的とも言えるブレーキングに対応する必要があります。加えて高速コーナー、方向転換が数多く発生することから、路面をしっかり正確に捉えるグリップが求められます。
WorldSBKクラス、WorldSSPクラスのタイヤ
WorldSBKクラスではライダー達は前後3種類のタイヤを選択可能です。内訳としてはスタンダードタイヤ、そしてデベロップメントタイヤとなります。フロントタイヤは2種類のスタンダードタイヤ、1種類のデベロップメントタイヤとなります。
スタンダードSC1は過去最も成功を収めているタイヤ、そしてスタンダードSC2はデベロップメントSC2 X1071の進化版で、昨年から投入されています。ミディアムのデベロップメント SC2 X1118はスタンダードSC2よりも安定性が高く、アグレッシブなライディングスタイルのライダーに最適と言えるでしょう。
リアは4種類のタイヤが選択可能です。まずスーパーソフトのスタンダードSCXタイヤ。これは予選走行、またはスーパーポールレースでも使用が可能です。そしてソフトのスタンダードSC0、ソフトのデベロップメントSC0 Y0446も使用可能です。このデベロップメントタイヤはより高い路面温度でもパフォーマンスを発揮するタイヤとなり、最後にミディアムのデベロップメントSC1 Y0966があります。これはスタンダードSC1よりもソフトで、汚れた路面でも高いグリップを発揮します。
また予選走行であるスーパーポールのみで使用が可能な、エクストラソフトのスーパーポールタイヤ X0684も使用が可能です。これは決勝レースで最高のグリッドを獲得するために、最速タイムを記録するためだけに使用可能なタイヤとなります。
フロント:WorldSBKライダー1名ごとのスリックタイヤ割当て本数
オプションA/SC1 SOFT STANDARD/9本
オプションB/SC2 MEDIUM X1118/7本
オプションC/SC2 MEDIUM STANDARD/8本
リア:WorldSBKライダー1名ごとのスリックタイヤ割当て本数
オプションA/SCX SUPERSOFT STANDARD/4本
オプションB/SC0 SOFT STANDARD/9本
オプションC/SC0 SOFT Y0446/8本
オプションD/SC1 MEDIUM Y0966/5本
オプションQ/QUALIFIER EXTRASOFT X0684/1本
WorldSSPカテゴリーでは前後2種類のドライソリューションが使用可能です。その内訳は全てスタンダードタイヤ’で、フロントはスタンダードソフトのSC1、ミディアムのSC2が使用可能です。リアに関してはスタンダードSC0ソフト、ミディアムのSC1コンパウンドが使用可能です。
フロント:WorldSSPライダー1名ごとのスリックタイヤ割当て本数
オプションA/SC1 SOFT STANDARD/9本
オプションB/SC2 MEDIUM STANDARD/7本
リア:WorldSSPライダー1名ごとのスリックタイヤ割当て本数
オプションA/SC0 SOFT STANDARD/9本
オプションB/SC1 MEDIUM STANDARD/7本
雨天に備えて、全クラスのライダー達は、レインタイヤ、インターミディエイトタイヤの使用が可能です。
(Source: Pirelli)
(Photo courtesy of Pirelli)