今年1年を振り返って、Ducatiのパオロ・チャバッティはミシュランタイヤへ適応出来なかった1年だったと語る。6人のライダーで戦ったDucatiはマニュファクチャラーズタイトルを苦戦しながら獲得したが、今年は開発がほとんど出来なかったはずだ。コロナの状況次第だが、来年以降に今年6人のライダーから得たデータが役立ってくるのだろうか。
アンドレア・ドヴィツィオーゾ

年間14戦を開催出来たことが素晴らしい

パオロ・チャバッティ

「ダヴィデが語ったように、今年は特殊なシーズンでした。3月にカタールでレースが開幕するはずが、COVIDのせいでレースが出来ませんでした。その後チャンピオンシップがそもそも開催されるのかわからない状況が続いていました。」

「ですから、何よりもまず今年14戦を開催出来たことが素晴らしいことでしょう。そして開幕戦でのマルク・マルケスの怪我による離脱で、チャンピオンシップ優勝候補が欠けた状態でレースが進行していきました。」

新しいミシュランタイヤに適応出来なかった

Ducatiにとっては、新しいミシュランタイヤに上手く適応することが出来なかった1年で、今までのデスモセディチのパッケージが今年は強さを発揮せずでした。しかし異なるライダーが表彰台争いが出来たことで、スズキとマニュファクチャラーズタイトルを争うことが出来たわけです。」

「ライダーズタイトル争いが出来なかったのは残念ですが、ジョアン・ミルの場合は素晴らしいコンスタントさを発揮することが出来ていますから、素直に彼の走りは称賛に値するでしょう。」

「COVIDの状況のせいで通常のテストが出来ませんでした。そしてDucatiの場合、新しいミシュランタイヤに適合することが出来ませんでした。来シーズンのタイヤには、異なる状況の中でもより安定したパフォーマンスを発揮してくれることを期待しています。」

今年の結果を見ると、あるレースで素晴らしい成績を出したライダーが、次のレースではまるで結果を残せないということが多く見受けられました。トラックコンディションなどで多くの調整が必要がであったことは間違いありません。」
ダニーロ・ペトルッチ

Ducatiは特に低グリップ状況で苦戦

Ducatiの場合は特に低グリップのコンディションで苦戦しました。しかし今年は多くを学習することが出来ましたから、来年に備えることが可能です。そして来年はPramacから新たなファクトリーライダーを迎えて挑むことになります。」
ジャック・ミラー
フランセスコ・バグナイア
「来年は今年のデータを元に開発を進めたバイクでコンスタントさを発揮していきたいと思います。これこそがチャンピオンシップ争いをする唯一の方法でしょうからね。」
ヨハン・ザルコ
「2022年も6名のライダーを抱えることができるかどうか分かりませんが、6名のライダーと開発を進めることができるのは大きなメリットになっています。 そしてこれは開発に役立つだけではなく、若いライダーたちを評価する上でもメリットがあると感じています。」
ドヴィツィオーゾ

ドヴィツィオーゾはケイシー以来最高のライダー

「8年間ドヴィツィオーゾと共に戦ってきましたが、Ducatiの歴史の中で間違いなく、最も長く共に戦ってきたライダーです。この8年間の中で、14勝利、3年連続のライダーズチャンピオンシップ2位という素晴らしい記録を達成出来ました。」

このような素晴らしい関係性が終わりを迎える事は残念ですが、その理由は両者にあるでしょう。また、お互いに8年間やってきたなかで、新しい方向性を考えたいという背景もあるでしょう。」
ドヴィツィオーゾ
将来的にこの意思決定について振り返る時が来るでしょうが、この8年間で達成した結果は素晴らしいものです。彼はケーシー・ストーナー以来、最高のDucatiライダーであったことは間違いないでしょう。
アンドレア・ドヴィツィオーゾ

(Source: Ducati)

(Photo courtesy of Ducati, michelin)