ポルトガルのエストリルサーキットで、MOTUL FIMスーパーバイク世界選手権の2戦目が開催される。エストリルサーキットでは、シリーズデビューの年である1988年に初めて、その5年後の1993年に、そして27年の長い年月を経て2020年にと、3度にわたってスーパーバイクのレースが開催されてきた。
そして2021年もまたFIM スーパーバイク世界選手権(SBK)がここで開催される。このサーキットは、かなりテクニカルなコースで、結果的にタイヤの観点からは非常に厳しいものとなる。例えば、右コーナーと左コーナーの数がそれぞれ4つと9つと不均衡であること、高速な右コーナーと、低速な左コーナーの間には、1kmのストレートがあり、タイヤとモーターサイクルに多くのストレスがかかる。
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WorldSBKクラスとWorldSSPクラスのソリューション
WorldSBKクラスでは、すべてのライダーがフロントに3種類、リアに4種類のスリックタイヤを使用出来る。フロントタイヤは、スタンダードSC1ソフトコンパウンドと、2020年のいくつかのレースですでに使用されているソフトコンパウンドのデベロップメントソリューションY1231と、先週のアラゴンで発表されたソフトコンパウンドの新デベロップメントソリューションZ0628の2種類から選択できる。これはスタンダードSC1を進化させたものだ。ミッドやコーナーエントリー時のサポート力を高めることで、フロントエンドのフィーリングを向上させるために開発された新構造が特徴となる。
リアタイヤは、2020年のシーズンを通して予選や決勝で使用されるスーパーソフトのスタンダードSCXコンパウンド、ソフトのスタンダードSC0コンパウンド、ミディアムのスタンダードSC1コンパウンドの4種類がある。最後のリアオプションは、2019年のラグナセカで発表され、先週末のスペイン大会でも使用されたスーパーポールY0449タイヤで、スターティング・グリッドに並ぶためのベスト・タイムを求めて、スーパーポール・セッション中に最速ラップが記録されるだろう。
さらに、ピレリは、2020年のマニクールでグリッドの大半が使用した、低温時のウェットコンディションでもグリップ力を発揮する新しいコンパウンドを採用したレインソリューションX1251をエストリルに持ち込む。
WorldSSPカテゴリーでは、フロントに2種類、リアに同じ数の4種類のドライソリューションが用意されており、いずれもスタンダードソリューションとなる。フロントには、スタンダードSC1ソフトコンパウンドとスタンダードSC2ミディアムコンパウンドの2種類。リアには、スタンダードSC0ソフトコンパウンドとスタンダードSC1ミディアムコンパウンドが用意されている。
また、悪天候の場合には、全クラスのライダーがレインタイヤとインターミディエイトタイヤを使用出来る。
(Source: Pirelli)
(Photo courtesy of Pirelli)