DucatiはMotoGPにおける技術革新を牽引する存在と言っても過言ではなかろう。ウイングレット、スプーン、サラダボックス(※マスダンパーが入っている?とも言われる)、ホールショットデバイス、ライドハイトデバイス、ディスク状のホイールカバーなど、多くのライバルメーカーがDucatiの開発を追っている状況だ。そのDucatiの開発を牽引するジジ・ダッリーニャが、DucatiのデスモセディチGPに搭載されている様々な技術について語った。[adchord]
ジジ・ダッリーニャ

2022年型は10月にはサーキットでのテストを開始する

ジジ・ダッリーニャ

「2021年は大きくライダーの体勢を変えました。新しく若いライダー達は新鮮な雰囲気を持ち込んでくれますから、私のような年寄りには良い刺激になります。」

「2020年の冬にDucatiのテクニシャン達が行った作業は素晴らしいものでした。エンジン開発は凍結されている状況ですが、ルール上問題ない範囲での改良を加えて改善することが出来ました。旋回性は常に問題であったので、シャーシに関して改善し続けてきたのも大きいですね。」
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「スターティングデバイスはレーススタート時に大きな違いを生み出すことが出来ます。スタートで前に出ることが出来れば、レース戦略は大きく変わってきますからね。いろいろな方法を試してきましたが、開発がスタートしたのは2年前です。そして6ヶ月ごとに何かしら新しいものをリリースしてきたんです。」

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「ライドハイトデバイスについてはトラックによっては非常に重要になるシステムです。ルール上は完全に機械式であることが必要なので、モーターなどは一切使用していません。当初は実現が難しく開発は難航しました。」

「トップスピードは大きな武器ですし、非常に重要だと思っています。トップスピードが高ければストレートでライバルをオーバーテイク出来るわけですが、コーナーで他のライダーを抜くよりも難易度が低いことは言うまでもありません。」
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「ペッコは他のライダーと全く異なるライディングをしています。彼はフロントタイヤの性能をフルに使い切っているんですよ。しかし良いバイクというのは、ライダー達が自分の乗り方に応じて、高いパフォーマンスを自在に引き出せるものであるべきです。」

「2022年のバイクは既に開発が進んでいます。テストはまだですが、本拠地では随時開発が進んでいます。おそらく10月にはレーストラックでのテストが出来るでしょう。考え方を変えて新しいものを生み出すことが必要です。」

(Source: Ducati)

(Photo courtesy of Ducati)