昨年は圧倒的な速さではなく、安定感でチャンピオンシップ優勝を達成したジョアン・ミル。今年はライバルに比べて戦闘力が低い前半戦で、リアハイトデバイスの不足が苦戦の原因の1つだったと語る。後半戦でファビオのミスもあるはずで、チャンピオンシップ争いは諦めていないと語る。[adchord]
2021年はゼロからのスタート
ジョアン・ミル
「昨年はワールドチャンピオンになりましたが、今年はゼロからスタートの1年です。そして、その中で全く違う種類のプレッシャーを感じています。実際のところ大きな違いはなくて、今年はより経験を備えたジョアン・ミルだと言えるでしょう。正直なところ前半戦はもう少し高いパフォーマンスを期待していました。結局3回しか表彰台を獲得することは出来ず、本来は毎回表彰台争いが出来ると思っていました。自分が思うに、ライバルはスズキよりもハードに仕事をしていたような気がします。」
「カタールでは正直昨年より改善したパッケージで挑んでいたものの、ライバルはさらに自分達の先を行っていたんです。昨年はすべてのメーカーがライドハイトデバイスを使用していたわけではありませんでした。しかし、今シーズンはスズキ以外の全メーカーがライドハイトデバイスを装備していたんです。ですから、その部分でライバルよりも劣る状態でのシーズン開幕となりました。」
「夏休み以降にライドハイトデバイスが装備されて、すぐさまパフォーマンスの改善を感じました。もちろんまだ荒削りで改善の余地がありますが、それでも大きな効果を発揮してくれました。このデバイスはあらゆるコンディション、トラックで機能すると思いますから、今後チャンピオンシップ争いが出来るかどうかを見ていくことになるでしょう。もちろんバイクのパフォーマンスとチームのことを信頼しています。」
「ファビオ・クアルタラロは素晴らしい仕事をしています。彼は確かにスピードを発揮していますが、まだシーズン半分の話です。これはMotoGPですから、ファビオもどこかで必ずミスをするはずです。ファビオだけを見ているわけではなくて、必要なスピードがあればチャンピオンシップにおいてポイントを回復していくことは出来るはずです。」
「徐々にあるべきものがあるべき位置に収まってきたと言える状況で、戦闘力が高まっています。スズキのテストについても、より重要度の高い内容にフォーカス出来ている思いますね。非常に誇らしいです。」
(Photo courtesy of michelin)