イタリアに本拠地を置く、レース&インダストリアルデザインの「Sakart Design」は、MotoGPパドックにおいてもTeam SUZUKI ECSTAR(チーム・スズキ・エクスター)のチームデザインを2015年から一手に引受け、スズキ創立100周年記念ヘルメットのデザインなどで国内でも大きな話題となった。

その他にもOCTO PRAMAC MOTOEのチームデザイン、MARC VDSのチームデザインを始め、ブラッド・ビンダー、スコット・レディングなどのヘルメットデザインを手掛けており、2020年の長島哲太選手のヘルメットデザインをしていたのも、実は「Sakart Design」だ。[adchord]
Sakart Design スズキの2020年MotoGPタイトル獲得を記念したスペシャルな1台「GSX-RR ONE」
「気になるバイクニュース」では、前回スズキ創立100周年記念ヘルメットをリリースした「Sakart Design」のダヴィデ・サッチーニ氏に単独インタビューを実施。その時のインタビューはこちらの記事を参照されたい。今回ダヴィデ氏より、スズキの2020年のMotoGPタイトル獲得を記念して「Sakart Design」が製作したワンオフバイク「GSX-RR ONE」が完成したとの連絡を受け、改めてインタビューを実施、皆様にご紹介出来る運びとなった。

なお、インタビューを実施したのはバレンティーノ・ロッシが引退を表明したスティリアGP以降だったこともあり、イタリア人であるダヴィデ氏に、ロッシ引退に関する心境などもお聞きしている。

GSX-RR ONEはスズキの2020年タイトル獲得を記念して生まれたものとお聞きしましたが?

Sakart Design ダヴィデ・サッチーニ

そのとおり!このバイクはTeam SUZUKI ECSTAR(チーム・スズキ・エクスター)が2020年MotoGPタイトルを獲得したことを記念して製作したものです。また、我々が始めたUNIQUE OPERAサービス(※Sakart Design & Faralliがワンオフモデルの製作を行うサービス)を記念してという意味合いもあります。」

「当然GSX-RR ONEは1台のみが製作されており、次回製作することになるワンオフモデルについても、そのバイク独自のストーリーを背景にしたモデルになるでしょう。」

UNIQUE OPERAサービスのミッションは、アルミニウムを使用したハンドメイドモデルで、1つのユニークな物語を語ってくれるモーターサイクルを製作することです。納得するデザインに仕上げるために、外装部分を製作するのに合計で8ヶ月かかっています。まさにアートと言える作品だと自負しています。」[adchord]

GSX-RR ONEの製作において最もチャレンジングだった部分、もっとも楽しかった部分は?

最も楽しかった部分は、多くの愛好家を引きつけるテーマを探している時でしょうね。ひとたびデザインが決定し、現物サイズでプリントした後は、Faralliと共に最も大変な作業が始まりました。アルミワンオフでの細作となると、細心の注意を払いながら正確な作業が必要になります。」

まさに本当の意味でのクラフトマンシップと言える作業です。まずは金属製のケージを溶接して作り、アルミシートを叩き出していくんです。この世に1つしかないアート、それ自体が物語を語るモーターサイクルを求めるクライントのための緻密な作業なんです。」

GSX-RR ONEはスズキのGSX-RRと全く同じカラーなのでしょうか?

アルミの素材感そのままのボディーを製作した、まさにその状態でも素晴らしい完成度でした。しかし、さらに完成度を高めるため、スズキが採用しているのと同じオフィシャルスズキブルーを使用して塗装しています。仕上がりはまさに芸術的です。自然光の中で素晴らしい美しさですが、見る角度によっても表情を変えてくれます。緻密な手作業とカラーリングが、共に素晴らしい仕上がりのカラーリングを纏いました。」

Team SUZUKI ECSTAR(チーム・スズキ・エクスター)の2020年シーズンをどうご覧になっていますか?

「これから待ち構えているスティリアGPが楽しみですね。夏休みの間にスズキは素晴らしい仕事をしてくると思っていました。それもあって予選結果もさることながら、オーストリアGPでもジョアン・ミルが決勝2位を獲得しましたね。スズキにとっては難しいトラックですが、チャンピオンシップはまだこれから十分に可能性があると思いますね!」[adchord]

バレンティーノ・ロッシの引退が発表されましたが、どう受け止められましか?

未だにバレンティーノ・ロッシの引退が信じられません。彼は46歳まで現役を続けると思っていたんです。彼は最高の選手の1人で、彼の成し遂げた功績に対して感謝しかありません。これからは若い世代に注目していきたいですね。」

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(Source: Sakart Design)

(Photo courtesy of Sakart Design)