3台のDucatiが表彰台に並んだのは史上初の出来事だ。フランチェスコ・バニャイアは後半戦に素晴らしい安定感とスピードを発揮。今回のバレンシアGPでも得意ではないとしてきたトラックで予選、決勝とスピードを発揮した。
レースではホルヘ・マルティンに先行されるも、あせらずに走行を続けて確実に抜ける箇所でクリーンにオーバーテイク。その後も安定化を発揮して危なげなく完走。バレンティーノ・ロッシの引退レースに、バレンティーノ・ロッシの46を掲げたヘルメットで優勝すること、優勝をバレンティーノ・ロッシに捧げたかったと語る。2022年は間違いなくタイトル獲得候補の最有力選手だ。[adchord]
今年はしっかり戦闘力を上げることが出来た
優勝フランチェスコ・バニャイア
「今日は優勝出来て最高の気持ちです。バレンティーノ・ロッシを祝福するには、彼のヘルメットを被って優勝するしかないと思っていましたから。バレンティーノ・ロッシと一緒に表彰台に上がりたかったんです。今年はしっかりと戦闘力を上げることが出来ましたし、来年はスタートからタイトル争いが出来るでしょう。プレスカンファレンスが終わったらバレのガレージに行ってお祝いをしたいですね。」
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「自分のペースのほうがホルヘよりも速いのはわかっていました。しかし無理はせずに走行をすることにしていました。バレンシアではターン2が自分にとって鬼門ですから、ペースを落として走行していました。そのせいで前に出た後もホルヘは毎周ターン2でタイムを回復していました。しかしペースは全体的に上回っていましたし、ブレーキングでも勝負出来ると思っていました。」
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「いずれにしても前半のホルヘは素晴らしかったですね。前半は彼をオーバーテイクするのに苦戦したんですよ。その後しっかりとチャンスを見つけて彼を抜いて、その後は自分のペースで走行を続けることが出来ました。今回のレースは自分にとって今年最高の優勝だと言えるでしょう。」
「バレンティーノがキャリアを終えるそのレースで優勝出来たのは何よりも嬉しいですが、今年全てのDucatiライダーが素晴らしい仕事をしました。全員が開発に参加したと言える状態です。全員が若いライダーですが、Ducatiは少し開発に関する考え方を変えたと思いますね。」
「今年はシーズン最初からバイク自体は変わっていませんが、セッティングなどの面で競争力を大きく向上しています。ですから、こういった状況の中でしっかりと前進出来たことは大きな成果です。昨年バイクは旋回性が弱かったものの、今年はその部分を大きく改善出来ました。こういう形で来年も続けていきたいですね。」
(Photo courtesy of michelin)