大きく変わったと言われているのがエンジンだが、それ以外にもスイングアーム、シャーシ、テールセクション、エキゾーストも変更されており、フロントにもライドハイトデバイスを装備しているのではと考えられている。[adchord]
エンジン
エンジンは今までもMotoGPクラス最強のエンジンを誇ったデスモセディチGPだが、2022年型はさらなるパワーを手に入れたようだ。プレシーズンテストではライダー達はスロットルの開け始めで有り余るパワーを感じたとコメントしている。ホルヘ・マルティン、ジャック・ミラーなどはウェイトバランスをさらに後ろ側に調整するなど、異なるセッティングを試していた。今年も開幕戦カタールでライバルメーカーをごぼう抜きする姿が見られるのだろうか。
エキゾースト
2021年終わりのヘレステストで登場したエキゾーストはエンジンの前側バンク側のものがリアホイールエンドまで伸びる長大なもので、ジャック・ミラーを始めポジティブなフィーリングを感じたライダーが多かったようだが、2022年型ではこのエキゾーストのメリットをさほど感じられなかったと語っており、2022年型は通常の長さのエキゾーストとなりそうだ。
テールセクション
サラダが入っているんだとミケーレ・ピッロが冗談を言ったことから通称サラダボックスの名称で知られるDucatiのテールセクションだが、2022年型は2021年型と比較すると、わずかながら大型化しているようだ。
ホールショットデバイス/ライドハイトデバイス
2021年型のデスモセディチGPは、トップブリッジに2つの蝶ネジがついているのが特徴的だった。右側の蝶ネジがフロント、左側がリア側のホールショットデバイスを稼働させるもの(※レギュレーションでは電子制御不可のため機会式)となっていたが、これが2021年シーズン終了後のヘレステストの段階では、蝶ネジは1つに変わっている。
リアライドハイトデバイスを加速時に使用し、車体のリアを下げることで、ウイリーを抑制しつつ強力に加速出来るようになるが、更に興味深いのは、どうやらDucatiはフロントのライドハイトデバイスをコーナー立ち上がりで使用しようとしているらしいことだ。[adchord]
公開されている公式テストの映像を見る限り、Ducatiのうち何台かはフロント姿勢がブレーキングからあまり変わらない状態で立ち上がっている映像が確認されている。
トレールブレーキングでフロントサスペンションを縮めておいたほうが旋回性がアップするわけだが、それと(ほぼ)同様のフロント姿勢のままで立ち上がりに繋げることで、ウイリーを抑制する効果があるのかもしれない。
シーズン開幕と同時にいろいろな技術が明るみになっていくだろうが、自らの強みである立ち上がりの加速、最高速をさらに磨き上がてきた印象だ。
(Photo courtesy of michelin)