アウトドロム・モストでのタイヤオプション

ピレリ(Pirelli)は、FIM スーパーバイク世界選手権(SBK)の開催が2回目となるモストにおいてデベロップメントタイヤを継続して投入する。アウトドロム・モストは、オフシーズンに路面が複数箇所で改修されたものの、レイアウトからタイヤにとって過酷なサーキットであり、部分的な再舗装が未知の要素となる。

ピレリ(Pirelli)は昨年のデータを元にこれまでと異なるタイヤアロケーションを選択。フロントはスタンダードSC1とデベロップメントSC1 A0674に加え、アッセンのみで使用されたデベロップメントSC1 A0843の3種類が用意される。これらのタイヤはいずれもソフトコンパウンドで、リアは、SC0コンパウンドのスタンダードタイヤとデベロップメントタイヤB0624の2種類だ。後者のタイヤは構造とコンパウンドが異なっている、

サーキットの特殊な性格を考慮して、SCQタイヤは供給されない。スーパーポールとスーパーポール・レースでは、SCXコンパウンドが使用される。WorldSSPクラスでは、フロントにSC1とSC2、リアはSC0とSC1の2種類が用意される。[adchord]

1983年にオープンしたアウトドロム・モストは、冬の間にいくつかの工事が行われ、メインストレートや第1シケインなど、いくつかのセクションで新しいアスファルトが敷かれている。雨天時のサーキットの安全性を高めるために多くの改良が施されており、再舗装と連動して新しい排水システムが導入されている。

5,500トンの砂利と数千トンの土が使用されており、いくつかのコーナーにあるエスケープルートと砂利の部分が拡張された。新しいタイミングステーション、ワイパーと回転機能を備えた4K解像度のカメラも27台設置されている。また、サーキットのコントロールタワーは再建され大きくなっている。

ジョルジオ・バルビエ(モーターサイクルレーシングディレクター)

「ミサノで行われたSCXのデベロップメントタイヤの使用に続き、モストではSC0に焦点を当て新しいスペックでのレースを予定しています。モストでのレースは2年目ですから、昨シーズンに比べればコンパウンド選択のベースとなるデータが揃っています。」

「冬の間に行われた作業によって、サーキットの特徴は変わっているかもしれませんが、レイアウト的にタイヤに厳しいサーキットであることは変わりませんし、新しいアスファルトはよりアグレッシブになる可能性が高いでしょう。」

「そこで私たちは、ソフトタイヤでありながら屈強で、ピットフォールに強いタイヤを選択しました。同じ理由で、エクストラソフトのSCQを持ち込まず、SCXを予選タイヤとして、場合によってはスーパーポールレースにも使用することにしたんです。」

(Photo courtesy of ピレリ(Pirelli))