FIM スーパーバイク世界選手権(SBK)の最終戦はオーストラリアのフィリップアイランドで開催される。フィリップアイランドは歴史的に、タイヤの左側に一定の強い、熱機械的な負担を強いるサーキットだ。

こうしたフィリップアイランドの特性を受けて、ピレリ(Pirelli)はスーパーバイク、スーパースポーツの両クラスで、リアに専用のソリューションを投入する。[adchord]

フロントは新しいソリューションはなく、すべてソフトタイヤとなる。スタンダードSC1に加え、デベロップメントSC1 A0674(SC1A)、A0843(SC1B)が加わり、いずれもソフトコンパウンドとなる。これはライダーが最も高く評価し、使用している3つのソリューションだ。

リアも3種類となり、スタンダードSC0は最もソフトでなタイヤ、ロングレースの距離での走行には適さないため、予選とスーパーポール・レースでのみ使用することを想定されている。

残る2種類はミディアムタイヤで、A1126はフロントのA0843と同様、スタンダードと比較してより堅牢で、高温に対応した構造となっている。またB0152はA1126と同じコンパウンドだが、A1126と比較して構造的にさらに進化したタイヤだ。

スーパーバイククラスのライダーは、フロントにSC1とSC2、リアにミディアムコンパウンドの新開発モデル、A1126(SC1A)とB0625(SC1B)を選択することができる。

1956年に誕生したフィリップアイランド・サーキットは、高速でワイドレンジなコーナーが連続。2つのヘアピンカーブで区切られた魅力的なレイアウトで、通常オーバーテイクが多く見られるコースとなる。

ピット前のストレートは下り坂になっており、トップスピードはカレンダー上の全サーキットの中でもトップクラスだ。フィリップアイランドは機械的ストレスと熱的ストレスの両方が発生し、タイヤは常にそのストレスにさらされている。

ジョルジオ・バルビエ モーターサイクル・スポーツ・アクティビティ ディレクター
「スーパーバイク世界選手権の最終戦は、我々にとって最大のチャレンジでもあります。フィリップアイランドは、我々だけでなくすべてのタイヤメーカーが、最もアグレッシブでタイヤにとって非常に難しいサーキットだと認識しています。」

「半世紀以上にわたって変わることのない、数少ないモーターサイクルサーキットのひとつであり、それが魅力でもあります。ここは一般的なタイヤでは対応できず、特に最も負荷のかかるリアタイヤには、このサーキットのために特別に設計されたデベロップメントタイヤに頼らざるを得ないでしょう。」

「スーパーバイクとスーパースポーツの両レースでは、ミディアムコンパウンドの新しいリアタイヤが2種類用意されており、スタンダードタイヤよりも強固な構造になっています。通常、このコースは開幕戦で2月にレースが行われますが、11月にはまだレースを行ったことがありません。気温や天候によって、ただでさえ危険なコースにさらに変化が生じる可能性があります。」

(Photo courtesy of pirelli)