今季初優勝を振り返る「多くの感情が込み上げた」

マルク・マルケスは、再び優勝出来るまでの戦いを振り返り多くの感情が込み上げたことを語った。レース終盤は感情をコントロールするのが難しかったと明かし、これまでの苦労や支えてくれた家族、そしてチームへの感謝を改めて感じたという。今回の優勝は、MotoGP初優勝や2021年のドイツGPと同じくらいの価値があり、彼にとって特別な意味を持つものであった。マルケスは、この勝利が自信を深める一方で、今後もトップレベルで戦い続けるためにコンスタントさが求められると述べた。

マルク・マルケス

「素晴らしい週末でした。ウォームアップはチームと相談して走行をまともにしませんでしたが、フィーリングは最高でした。非常に長いレースで、終盤は感情をコントロールするのが難しかったです。優勝した後は今までに苦労してきたこと、プロセス、家族、弟を含めいろいろな人に協力してもらったことを思い出しました。またチャンスをくれたGresiniレーシングに改めて感謝したいと感じました。これで設定していたゴールを達成できましたので、引き続き前進していきたいと思います。」

「優勝の瞬間に思っていたことは自分を支えてくれた人達です。自分が本当に苦しい時、苦悩している時は、そうした親しい人達は自分以上に苦しいものです。今までは2位、3位ではアドレナリンを感じていましたけど、今回の優勝はアドレナリンよりも感情的な動きを感じました。正直今回のレースでは自分に優勝のプレッシャーをかけていました。スプリントレースで優勝した後は楽しめていなくて、今日のレースに向けて集中しようと思っていました。スピードがあればコンスタントにスマートに走行できますが、スピードがなければそれができません。この先のレースでもスピードを発揮してトップ選手達とバトルがしたいですね。」

「今回のレースの内容は2021年のドイツGPと同じくらいですね。怪我から復帰した後の優勝の価値は大きいですが、今回の優勝は、MotoGP初優勝、そしてこのドイツ戦の優勝と同じくらいの価値があります。こういった優勝は他の優勝と違って、より多くの自信を得ることができます。今回は走行が本当に流れるようで、とにかくミスをしないようにと思っていました。ただ重要なのはコンスタントにスピードを発揮することですし、これが最も難しいことです。」

「今週末はトラックコンディションを理解するのが難しかったです。ただ、こういったスリッピーな状況での走行は得意ですから、その面でレース中にこれだけのマージンを持つことができたと思っています。レース中にマルティンに追いつかれる場面もありましたが、そこからすぐに引き離すこともできました。次はコンスタントに高いレベルを維持して、チャンピオンシップ争いができればと思っています。」

「今週末のフィーリングは良かったですが、今回のコンディションはかなり特殊でした。それよりもレッドブル・リンクでトップレベルの選手達と遜色ないレベルのは知りができたことが重要です。優勝の価値は大きいですが、今後はコンスタントさが必要です。ただ、必ず苦戦するサーキットがあることもまた事実です。」

「ここ数戦からリアタイヤに関して理解が進んでいて、少し本能的にライディング出来るようになっています。これをしっかりと別のトラックでも感じてみたいですね。2024年型はまた違うと思いますが、チームの助けもあって、今までよりもスムーズに直感的にライディング出来るようになってきています。」

「タイトル争いが出来るとは思っていません。ペッコとマルティンはずっとコンスタントな走行を続けており非常に高いレベルで走行しています。自分のこの1週だけの走りがコンスタントさを即座に改善するとは思いません。今年はタイトル争いは難しいですが、上位3位ならば現実的なゴールだと思っています。アジアでは悪天候もあると思っていますが、引き続き楽しむことを重要にしていきます。」

「アレックスとペッコの接触は見ました。アレックスからしてみると右側にコーナリングしている際にペッコがあそこにいるとは思わなかったでしょう。ペッコはアウトサイドからオーバーテイクを仕掛けていたにしては、少し楽観的な抜き方だったように見えます。おそらくイン側のクリーンな路面で走行しようとした結果なんでしょうが、2人に怪我がないことを願っています。」

(Photo courtesy of Gresini)