プリマ・プラマック・ヤマハMotoGPチームは、タイGPでの好成績を経て、次戦のアルゼンチンGP(テルマス・デ・リオ・オンド)に向けて準備を進めている。ジャック・ミラーとミゲル・オリベイラは、タイのブリラムでポイントを獲得。特にミラーは予選で好パフォーマンスを見せ、今週末の戦いに期待が高まる。 2025年で9回目の開催となるこのサーキットは、アルゼンチンの熱狂的なファンと激戦で知られており、ドラマチックな展開やスリリングなレースが繰り広げられることで有名だ。
ミラーは2018年、プラマック加入初年度にスリックタイヤでウェットコンディションの中、果敢なアタックを敢行し、自身初のポールポジションを獲得。その大胆な走りでファンを魅了した。また、2014年にはMoto3で3位、2018年と2019年のMotoGPでは4位と表彰台に迫る結果を残している。 一方、オリベイラもテルマスでの実績は十分だ。Moto3では2015年、Moto2では2017年にポールポジションを獲得。Moto2での表彰台経験もあり、2017年に2位、2018年には3位を記録。3年ぶりのアルゼンチンで、再び輝きを見せる意気込みだ。

未知への挑戦
今回のアルゼンチンGPは、プラマック・ヤマハにとって大きな挑戦となる。事前テストがないため、現地でのマシン調整が鍵を握る。特にテルマス特有のグリップの少ない路面への対応がポイントだ。 現在、ミラーはランキング11位(5ポイント)、オリベイラは16位(2ポイント)。コンストラクターズランキングではヤマハが5位(8ポイント)、チームランキングではプラマック・ヤマハが9位(7ポイント)に位置している。

ジーノ・ボルソイ(チームディレクター)
「ヤマハのパフォーマンス、そしてジャックとミゲルがどのように適応するのか非常に楽しみです。タイでは事前に2日間のテストがありましたが、今回はまったくのゼロからのスタート。標準のセットアップで臨む“本当の開幕戦”だと考えています。YZR-M1のセットアップを素早く進め、ライダーたちが速く走るためのニーズを短時間で把握することが重要です。ヤマハは異なるライディングスタイルを持つ4人のライダーを擁しており、これは開発において大きな利点です。テルマスでの過去の実績を考えれば、今回の週末も良い結果を目指せるでしょう。」
ジャック・ミラー
「タイでのレースを経て自信がつき、YZR-M1にもだいぶ慣れてきました。アルゼンチンでのレースがとても楽しみです。テルマス・デ・リオ・オンドは通常グリップが低いサーキットで、今のヤマハにとっては有利に働くかもしれません。ここで走るのは毎回楽しいし、ファンの情熱も素晴らしい。まさにモーターサイクルの祭典です。今週末も良い結果を残せるよう、全力で挑みます。」
ミゲル・オリベイラ
「3年ぶりにアルゼンチンに戻れることが本当に嬉しいです。2023年は怪我で欠場し、2024年はカレンダーにありませんでした。南米はいつも温かく迎えてくれる場所で、たくさんのファンがいて、特別な思い入れがあります。テルマスでは素晴らしいレースの思い出があり、今回も前向きに挑みます。ヤマハとチームの努力には本当に感謝しています。自分たちは常に前進していて、その姿勢が自信とモチベーションになっています。この週末、どこまでいけるのか楽しみです。」
(Photo courtesy of Pramac)