アラゴンGP　マルク・マルケスがポールポジションを獲得　MotoGP2025

圧巻の7度目ポール

マルク・マルケス（ドゥカティ・レノボ・チーム）がモーターランド・アラゴンで新たなオールタイムラップレコードを叩き出し、自身7度目となるアラゴンGPのポールポジションを獲得した。1分45秒704の驚異的なタイムは、タイトル争いのライバルでもあるアレックス・マルケス（BK8グレシーニ・レーシングMotoGP）のベストから0.260秒差。さらにフランコ・モルビデリ（プルタミナ・エンデューロVR46レーシングチーム）が今季初のフロントロ入りを果たし、マルクとともに決勝の表彰台争いに名乗りを上げた。

Q1 ベッツェッキとアプリリアが苦戦

予選Q1には近戦で好調を見せた強豪勢が揃った。その筆頭がイギリスGP覇者マルコ・ベッツェッキ（アプリリア・レーシング）だったが、初アタックのターン2で転倒という最悪のスタートを切った。最初のタイムアタック終了時点では、ファビオ・クアルタラロ（モンスターエナジー・ヤマハMotoGP）が1分47秒078でトップに立ち、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ（プルタミナ・エンデューロVR46レーシングチーム）が0.021秒差で2番手。アレックス・リンス（モンスターエナジー・ヤマハMotoGP）も僅差で3番手につけた。

ベッツェッキは2台目のマシンでもトラブルに見舞われ、ピットに戻る場面が続いた。一方でクアルタラロは好調を維持し、1分46秒631までタイムを更新。ラウル・フェルナンデス（トラックハウスMotoGPチーム）が0.080秒差で追い上げるも、ディ・ジャンアントニオが再びトップに立ち応戦した。ベッツェッキは渾身のアタックを見せたものの、トップ2には及ばず10番手。最終的にディ・ジャンアントニオとクアルタラロがQ2進出を決めた。

Q2 マルク・マルケス 圧巻の7度目ポール

マルク・マルケスは早々に1分45秒986を記録し、アレックス・マルケスに0.437秒差をつける圧倒的なペースを披露。レッドブルKTMファクトリー・レーシング勢のペドロ・アコスタとブラッド・ビンダーが3番手、4番手につけ、フランチェスコ・バニャイア（ドゥカティ・レノボ・チーム）は序盤に苦戦。ターン8進入で大きなミスを犯し、11番手に沈んだ。しかし、バニャイアは新品タイヤ投入後すぐに反撃を開始。オープニングラップで4番手に浮上しKTM勢の間に割って入った。その後、アレックス・マルケスが驚異的な走りでマルクのタイムを上回り、一時的にポールポジションを奪取。モルビデリもマルク・マルケスのタイムを超えて2番手に躍進した。

だが、マルク・マルケスはそれを許さなかった。サードセクターで0.193秒リードを築き、最終セクターではリアの挙動を巧みに抑えながら新ラップレコードを更新。アレックスを0.260秒突き放して堂々のポールポジションを奪還した。最後のアタックでモルビデリが第3セクター通過時点で0.026秒差まで迫ったが、最終セクターでタイムを失い届かず。マーベリック・ビニャーレス（レッドブルKTMテック3）らも追撃叶わず、Q2は幕を閉じた。

予選マルク・マルケス

「最初の新品タイヤでの走行はクリーンな内容でした。すでに45秒9が出ていましたが、その後にさらにタイムを出そうとして失敗してしまいました。メインレース、スプリントのライディングスタイルは異なります。スムーズなライディングは自分の持ち味ではないですけどね。引き続き良い走行にしたいですね。」

予選2位アレックス・マルケス

「転倒の理由は攻めすぎたことが原因です。そのせいでフロントを失った形です。転倒してしまったバイクはメカニックが修復してくれていますが、フロントローを獲得出来て良かったですね。ここはマルクのほうがスピードがありますが、最大の力でポイントをできる限り獲得したいですね。」

予選3位フランコ・モルビデッリ

「昨日から大きくバイクを改善しました。これでフィーリングが良くなりフロントロー争いが出来ましたね。現在のMotoGPではフロントローからのスタートは非常に重要です。3列目、4列目からも良いレースはしてきましたが、1列目は格別です。昨日チームと共にすべきことを理解して進めてきましたが、チームの作業に感謝しています。」

アラゴンGP　予選Q2結果