オランダGP　プラクティス最速はヤマハのファビオ・クアルタラロ　MotoGP2025

アッセンで開幕した第8戦オランダGP初日は、ファビオ・クアルタラロ（モンスターエナジー・ヤマハMotoGP）が1分31秒156を記録し最速となった。アレックス・マルケス（BK8グレシーニ・レーシングMotoGP）が転倒にもかかわらず2番手につけ、ペドロ・アコスタ（レッドブルKTMファクトリーレーシング）が3番手で好スタートを切った。

しかし、金曜に最も注目を集めたのはチャンピオンシップリーダー、マルク・マルケス（ドゥカティ・レノボ・チーム）の苦難だった。FP1での大クラッシュに続き、午後のセッションでも7コーナーで再び激しく転倒。2度のアクシデントで、王者にとっては痛みの伴う一日となった。

波乱の序盤、続出するクラッシュ

開始30分間は、波乱の連続となった。小椋藍（トラックハウスMotoGPチーム）が11コーナーで激しいハイサイドを喫し、マシンが炎上。赤旗が提示されセッションは一時中断となったが、小椋本人は無事だった。

その直前には、アレックス・マルケスが1コーナーで転倒。チームメイトのフェルミン・アルデゲルも7コーナーでクラッシュした。同じ7コーナーではアレイシ・エスパルガロ（ホンダHRCカストロール）も姿勢を崩し、ゲルト・ティマーシケインではヨハン・ザルコ（カストロール・ホンダLCR）とエネア・バスティアニーニ（レッドブルKTMテック3）が続けて転倒した。さらに、フランコ・モルビデリ（プルタミナ・エンデューロVR46レーシングチーム）も12コーナーでコースアウトした。

トップ10争いと午後のアタック合戦

再開後、クアルタラロが先頭に立ったが、マーヴェリック・ビニャーレス（レッドブルKTMテック3）、そしてアレックス・マルケスがその座を奪った。ロレンゾ・サバドーリ（アプリリア・レーシング）が8コーナーで転倒し、再び赤旗が振られた後は、恒例の金曜午後のタイムアタックが始まった。ここでマルク・マルケスが一時的にP1に立った。

しかし、終盤にはフランチェスコ・バニャイア（ドゥカティ・レノボ・チーム）が1分31秒410をマークし、マルケスを0.045秒差で上回った。その後、マルコ・ベッツェッキ（アプリリア・レーシング）がトップに浮上するも、アレックス・マルケスが最終的に2番手を奪還した。

マルケス再びクラッシュ、痛みを抱えて土曜へ

そんな中、再びマルク・マルケスに災難が襲う。再び7コーナーでフロントが切れ込み、2度目の転倒。今回も自力で立ち上がったが、FP1の転倒時と同様に苦痛を抱えている様子だった。

金曜のトップ10

クアルタラロが最終的に首位に立ち、ヤマハが初日の主役となった。ベッツェッキは4番手に後退したが、アプリリア勢としてはまずまずの結果。バニャイアは5番手、転倒を喫したマルク・マルケスは6番手で初日を終えた。

ファビオ・ディ・ジャンアントニオ（プルタミナ・エンデューロVR46レーシングチーム）が終盤に7番手へ浮上。ビニャーレスは8番手、モルビデリとザルコがトップ10入りし、Q2進出を確定させた。ザルコはラウル・フェルナンデス（トラックハウスMotoGPチーム）をギリギリでかわしての通過となった。