ホンダHRCは、スーパーバイク世界選手権(WorldSBK)第9戦が開催されるフランス・マニクールにて、ファクトリーライダーのシャビ・ヴィエルへと代役のセルヒオ・ガルシアを擁し、週末の戦いに臨む。
マニクール・サーキットは、今シーズン全12戦のうち第9戦の舞台。現在、イケル・レクオナがバラトンパークでのレース1中に左前腕を骨折し、7月28日に固定手術を受けた後、復帰に向けてリハビリを続けている状況だ。そのため、今週末のレースには出場不可となり、代役として22歳のスペイン人ライダー、セルヒオ・ガルシアが起用される。
ヴィエルへは8月下旬に行われたテストに参加し、ガルシアも初めてホンダCBR1000RR-Rを操る機会を得た。昨年のマニクールラウンドでは、ヴィエルへとレクオナの両名が好成績を収めており、特にヴィエルへはスーパーポールレースで5位入賞を果たすなど、チームにとっては実りある週末となった。この実績を踏まえ、ヴィエルへは再び好結果を狙う。
一方、今大会がWorldSBKデビュー戦となるガルシアは、マシンとのフィーリング構築と自信の確立を最優先課題とする。未知のマニクール・サーキットでの挑戦となるが、テストで見せた堅実なアプローチを週末でも貫く構えだ。
マニクール・サーキットは1960年に開設され、全長は4.411km。時計回りに走行し、全17コーナーのうち右9、左8の構成。高速かつ流れるようなセクションと低速ヘアピンが織り交ざったレイアウトが特徴で、例年この時期は天候の変化がレースに影響を与えることも多い。
シャビ・ヴィエルへ(#97)
「マニクールには、数週間の休みを経て乗り込むことになります。天候も含めて非常にタフなサーキットですが、昨年はここでトップ5入りも果たし、全体的にチームとして良い週末を過ごせました。その時の経験をベースに、前回のテストでもいくつかのポジティブな要素を見つけられました。アラゴンとはレイアウトもグリップも全く異なりますが、テストで取り組んだ細かな部分が少しでも助けになればと思います。目標は明確で、FP1から全開でスタートしなければなりません。なぜならマニクールでは、週末のどこでどんなコンディションになるか分からないからです。」
セルヒオ・ガルシア(#10)
「マニクールでレースをするのは初めてなので、いつものように過去のWorldSBKレース映像を観たり、ゲームで走ってみたりして準備を進めます。金曜のフリープラクティスから安定した天候であってほしいですが、フランスではそれが保証されないのが難しいところです。今回の週末は自分にとってチャレンジになりますが、アラゴンテストの時と同様に、チームと一緒に落ち着いて一生懸命取り組むことが重要だと考えています。もちろん速く走ることが目標ではありますが、それ以上にこの経験を楽しみたいです。」