1月8日、ダカール・ラリー2026のマラソンステージの折り返しとなる第5ステージ(ビバーク・レフュージュ~ハイル)が開催され、アルゼンチンのルシアーノ・ベナビデスが勝利を挙げた。この結果、ベナビデスは総合3位に浮上。昨年も2連勝を飾ったことがあるアルゼンチン人ライダーが、今大会も存在感を見せ始めた。レッドブルKTMファクトリーレーシングの中で、首位サンダースから5分55秒差の好位置だ。

そのダニエル・サンダースは、ベナビデスから5分50秒遅れの4番手でゴールし、総合首位を奪還。KTM勢の戦略が機能し、次の砂丘ステージでは有利なスタートポジションを得た格好だ。
ヒーローに移籍したイグナシオ・“ナチョ”・コルネホが2位、ブラッドリー・コックスが4位に入り、それぞれ今大会ベストリザルトを記録。
しかし、KTMとホンダの両陣営には落胆もあった。KTMのエドガル・カネットは、リアホイールのフォームが溶けるトラブルなどで失速。開幕2連勝の勢いはもはや過去のものとなり、上位争いから脱落した。
ホンダHRCは、トシャ・シャレイナがビバーク出発時にフラッグの間を通過しなかった違反で10分ペナルティを受け、暫定表彰台から4位へ転落。首位サンダースとは約12分差となり、巻き返しが求められる。リッキー・ブラベックは安定感を維持しており、チーム内リーダーの座を固めつつある。
エイドリアン・ヴァン・ベバレンは88km地点でワイヤーがホイールに絡むトラブルなどで30分以上を失い、今大会最悪の一日となった。ロス・ブランチも苦戦し、総合で1時間23分差と、優勝戦線から大きく後退している。
ルシアーノ・ベナビデス
「今日のレースは本当にペースが速く、滑り出しはとても順調でした。途中でナビゲーションのミスをしてしまい、背後から追いつかれる場面もありましたが、その後前に出ることができました。しかし、その直後に非常に高速でのクラッシュを喫してしまったのです。正直なところ、あのスピードでフロントを失った瞬間、「自分のダカールはここで終わった」と思いました。転がっている最中も、最悪の事態やバイクが自分に直撃することを予想したほど、本当にクレイジーな瞬間でした。」
「しかし、奇跡的に体もバイクもどこも壊れていなかったため、砂まみれになりながらも再びアクセル全開で走り出しました。その後、エドガーがタイヤに問題を抱えていたようですが、私はひたすらプッシュし続け、先行していたダニエル(サンダース)とナチョ(コルネホ)の集団にまで追いつくことができました。普段の私は体重がそれほど重くないためか、タイヤのトラブル(摩耗など)を抱えやすいのですが、今日は「絶対にトラブルは起こさない、完走してタイヤも持たせてみせる」と、すべてのエネルギーを集中させました。その甲斐あって、タイヤの状態を保ったまま走り切ることができたのです。」
「大きなクラッシュをした後にステージ優勝を飾るなんて、これまでの記憶にはありません。そもそも、今回のダカールに自分が出場できるかさえ不透明な状況だったので、こうして再びステージ優勝や総合順位を争う戦いに戻ってこれたことは、言葉では言い表せないほど素晴らしい気分です。ここに来るまでに多くの苦しみや犠牲があったことを思い返すと、今は非常に感情的になってしまいますし、この現実はまるで夢のようです。今日の出来事は、明日以降のステージに向けて大きなモチベーションになりました。」
ステージ5順位
ステージ5終了時点の総合順位
中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近はまた乾式クラッチのDucatiに乗りたいと思っています。