スズキのアレックス・リンスは現在総合102ポイントを獲得してランキング10位。アルゼンチンで3位、オランダで2位表彰台を獲得していますが現時点で優勝はありません。確実にシーズン前半よりもコンスタントなレースを展開していますが、マルケスやドヴィツィオーゾと互角に戦うにはまだ経験不足の印象があります。ストレートスピードなどバイクの改善も必要ですが、年内に出来る限り多くトップグループで走行することで、マルケス、ドヴィツィオーゾのレース展開の巧みさ吸収して欲しいところ。

アレックス・リンス

「プレシーズンはトップに立つためにハードに作業を行いました。その後2つ表彰台を獲得していますから良い結果が出ているでしょう。フロントグループでレースをすること、MotoGPクラスでレースをリードするフィーリングというのは特別です。MotoGPに参戦した最初の頃の転倒は単純なミスが多かったんですが、最近の転倒に関してはMotoGPバイクで限界まで攻めていることによって起こるものなんです。そして時に限界を超えてプッシュすることで転倒に繋がってしまっているんです。」

「4連続で転倒した後に、もう少し落ち着いて走ること、周囲の状況をしっかりと理解して走行することをステップ・バイ・ステップで行っています。マルケスとバトルしたアッセンのレースでは、ドヴィツィオーゾ、ロレンソ、マーべリックとバトルをして本当に多くを学びました。このアッセンのレース以降は本当に多くの物事に対してしっかりと準備をするようになりました。バイクからの声をしっかりと聞き、自分がリードする時もある。全てが揃った時に初めてトップでレースが出来るんです。」

「今年のバイクはエンジンが改善していますし、フェアリング、電制に関してもそうです。昨年よりも明らかに良いバイクだと言えると思いますし、違うバイクのように感じています。ターゲットはもちろんチャンピオンシップ優勝をすることですが、スズキも全てを投入して努力してくれていますから、自分もコンスタントなレースを続けたいと思っています。金曜からしっかりとした走行を続け、バイクも自分もしっかりと準備が出来れば、トップで戦うことが出来るでしょう。」

(Photo courtesy of michelin)