第17戦オーストラリアGPの開催地フィリップアイランドサーキットは、風光明媚な立地とエキサイティングなコースレイアウトで有名ですが、変わりやすい天候と海から吹きつける冷たい風に悩まされることでも知られています。金曜のプラクティスセッションで目の醒めるような走りを披露したNTS RW Racing GPのスティーヴン・オデンダールとジョー・ロバーツですが、土曜の走行はこの厳しい気象条件とも格闘する一日になりました。

土曜のフィリップアイランドサーキット一帯は、南極方向から寄せる冷たい風の影響で雲の動きが早く、冷たい小糠雨が降ったかと思うと明るい日射しが降り注ぐというめまぐるしさで、このコンディション変化に慣れていない世界選手権参戦初年度のNTS陣営にとっては、なおさら厳しい一日でした。

また、午後の予選中にはオデンダールが転倒に巻き込まれそうになる一幕がありました。ロバーツも予選最後に狙い通りのタイムアップを果たせず、不運な一日となってしまいました。

両選手ともに逆襲を狙うMoto2クラスのオーストラリアGP決勝は、日曜午後2時20分(日本時間午後12時20分)にスタートします。

スティーヴン・オデンダール

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(予選26位1分34秒958)
「今週は力強い走りを発揮してきたけれど、予選では自分たちの力を存分に発揮できない残念な内容になってしまった。セッション序盤では、10コーナー手前でアレックス・マルケス選手と絡みそうになり、僕のフロントが切れ込みそうになったとき、後ろにいた彼のフロントと僕のリアが接触してしまったんだ。厳しい予選をなんとか乗りきったから、明日の決勝では全力で戦うよ」

ジョー・ロバーツ

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(予選24位1分34秒851)
「今日の予選は厳しいセッションだった。コース最後の高速区間がどうしてもうまくまとめられないけど、それ以外のコーナーはトップから0.6秒程度の差しかないので、かなり力強く走れていると思う。バイクのフィーリングは総じていいけれども、この最後のふたつのコーナーをもっと上手く走れるように煮詰めていきたい。明日はグリッドポジションが良くないので、うまくスタートを決めてから序盤にできるだけたくさんのライダーを抜いて、どんどん前へ出て行きたい。いいレースをできる自信はあるんだ」

ヤルノ・ヤンセン(チームマネージャー)

「昨日の初日がいい内容だっただけに、今日の予選は残念な結果でした。昨日のセッションでは、両選手とも非常にがんばってくれて、上位陣との差もわずか1秒でした。残念ながら予選ではその力を発揮できなかったために、グリッドポジションが低位に沈んでしまい、ライダーたちもがっかりしている様子です。当サーキットは予測不能な風という不確定要因もあるために、我々世界選手権初参戦の陣営にとってはなおさら厳しいセッションになってしまいました。今日の走行では、スティーヴンが特にその影響を受けてしまいました。しかし、金曜は良好な手応えの一日で、NTSのパッケージもここ数戦でさらに高い戦闘力を発揮しているので、明日のレースに向けてチーム全員が前向きな気持ちで準備を進めています。明日は、不運や不測の事態に巻き込まれることさえなければ、上位を目指して貪欲に戦っていける確信を掴んでいます」
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(Source: NTS)

(Photo courtesy of NTS)