今年のチャンピオンシップは現実的に考えて諦め、来年のチャンピオンシップに向けてバイクの改善を進めていきたいと語るマーべリック・ビニャーレス。そのためにテストライダーとして、明確なコメントをしてくれるカル・クラッチローをテストライダーに望むと語る。
残り2戦で来年に向けた作業をしていく
マーべリック・ビニャーレス
「前回は1人で走行する時間があったので、バイクをしっかりと見つめて改善点を見つけることが出来ました。明確な方向性が見つかったと思います。ジョアンは数ポイントでチャンピオンシップ優勝です。自分はタイトル争いの可能性はなくなったと言えるでしょう。」
「今はバイクの改善を来年にむけてすることに意識を集中しています。ここまでバイクが安定しないのでは困りますから。グリップがあるトラックでは勝てて、グリップが不足すると大苦戦するわけなんです。」
「まだ2戦ありますし、改善を続けていくことが出来るでしょう。ヤマハはグリップがあるトラックでは強力で、グリップがなくなると途端に苦戦してしまいます。テスト中はグリップが高いので難しいものの、これからの2戦では気温が低く、グリップが低いコンディションが続くでしょう。自分達は集中して連絡を取り合いながら改善を続けていくことが必要でしょう。」
「ファビオが語ったバイクのグリップの問題についてはここ数年ずっと苦しんでいます。残念ながら来年エンジンの変更はレギュレーション上出来ませんから、他の部分の改善でなんとか出来ると思っています。」
カルの率直なコメントはバイク開発に役立つ
「もしカルがヤマハのテストライダーになるのであれば嬉しいですね。彼はコメントが率直ですから、何か気づいたことがあれば遠慮なく言うでしょう。こうした何が良いか悪いかという判断は4ヶ月も5ヶ月もかけるのではなく、1日で結論が欲しいんです。ヤマハは早急にバイクを改善する必要があります。」
「これはあくまでヤマハの決定になりますが、カルは良い仕事をしてくれると思います。ホンダのバイクはリアグリップが非常に高いように思いますが、彼はこうした情報をヤマハに持ってきてくれるはずです。彼は非常に率直ですからヤマハが今まさに必要としているものを持っていると言えるでしょう。」
スズキの強さはチームの総合力
「スズキは本当に良いチームを作ったと思います。チームメイトは最大のライバルと言いますが、スズキの場合はチームメイト同士が協力しながらバイクを改善しているように思います。」
「自分もかつてスズキにいましたから、彼らのチームがいかにライダー、全体のチームを大切にするかをよく知っています。ヤマハもシーズン開幕は結果を残していたように良いバイクだったはずです。しかしシーズンを通していろいろなことが起こるわけです。ですから最終的にはチーム力が重要になるんだと思いますね。」
(Source: yamaha-racing)
(Photo courtesy of yamaha-racing)