2007年から続く伝統に則り、MotoGPはロサイル・インターナショナル・サーキットからスタートする。24人の最高峰クラスのライダーと密接に協力しているブレンボの技術者によると、ロサイル・インターナショナル・サーキットは、ブレーキにとって中程度の負荷がかかるサーキットで、5段階評価での難易度は3となる。[adchord]
通常の時間帯のレースでは見えないものの、夜間のレースでは最も過酷なブレーキ区間で、カーボンファイバーディスクの赤熱する輝きを堪能することができる。光り輝くディスクの光を見るには、その温度が120℃以上に上昇する必要がある。
MotoGPのための新型ブレーキディスク
2022年シーズンの大きな特徴は、320mmと340mmのディスクに加え、355mmのカーボンベンチレーテッドディスクが導入されたことだ。マンダリカとセパンですでにテストに成功しているこのディスクは、ブレーキシステムに非常に厳しいサーキットで使用するために設計されたもの。[adchord]
レギュレーションでは、安全上の理由から、スピルバーグ、もてぎ、ブリーラムの各サーキットでは、このディスクか340mmのディスクを選択しなければならない。しかし、ウェット宣言のレースの場合は、ブレーキ強度が下がるためこの制限は適用されない。
ロードバイク用ブレンボディスク
直径355mmのディスクはMotoGPの歴史に残る製品となるが、量産車の上限はもう少し小さいものだ。ブレンボ製フローティングディスクの市販車における直径の最大値は、ドゥカティ・パニガーレに採用されている330mmのものとなる。
1周に40秒のブレーキング
ロサイル・インターナショナル・サーキットでは、16のコーナーの中で、13のコーナーでブレーキが必要となる。これは2022年シーズン最多で、ヘレスやミサノの1周につき12回よりも多い。ブレーキシステム自体の使用時間も長く、1周につき40秒となり、ザクセンリンクやフィリップアイランドより15秒長い。
スタートからチェッカーまでのブレーキ使用時間は15分弱で、これはレース時間の36%に相当する。また、ライダーがブレーキレバーへかける負担は合計で1トン以上と、ヨーロッパ開催以外のレースでは最も大きい数値だ。
350km/h近くから100km/hへの減速
ロサイル・インターナショナル・サーキットの13のブレーキセクションのうち、3つはブレーキへの負荷が非常に高く、4つは中程度、6つは難易度が低い。[adchord]
スタートラインから1,068mのストレートが続くため、ターン1は世界選手権の中で最もブレーキングが難しいコーナーのひとつとなる。スリップストリームなしで、MotoGPバイクは時速346kmでコーナーに進入し、時速102kmまで減速する。
この過程でブレーキレバーには5.7kgの荷重がかかる。ライダーは5.5秒間ブレーキをかけ、制動距離は258mとなる。
brembo(ブレンボ)はロッシを忘れない
今回のカタールGPは、バレンティーノ・ロッシが125クラスで世界選手権にデビューした1996年以来、バレンティーノ・ロッシ不在の初めてのレースとなる。デビュー以来、怪我だけが彼をレースから遠ざけ、彼の走る姿は世界中の何百万人ものファン、brembo(ブレンボ)の喜びであった。
バレンティーノ・ロッシが参戦した432回のレースのうち、獲得ポイントは6,357ポイント、獲得表彰台数は235回となり、これらの記録はおそらく破られることがないだろう。
キャリアを通じてロッシは常にブレンボ製ブレーキを装着したバイクに乗ってきた。彼が獲得した65回のポールポジション、96回のファステストラップ、115勝、9回の世界タイトルを忘れることはない。ありがとうバレンティーノ・ロッシ。
[blogcard url=”https://www.facebook.com/Brembo/”]