ミシュラン、アジア太平洋ツアー最終戦となるセパンへ

ミシュランとMotoGPライダーたちは今週末、アジア太平洋ツアーを締めくくるセパン・インターナショナル・サーキットで開催されるマレーシア・グランプリに臨みます。マレーシアは日本、タイ、オーストラリアとレースが続いた過密な5週間のスケジュール最後のレースでもあります。これまでサーキットのレイアウト、温度、そして気象条件が大きく異なる3大会を経ているミシュランは、非常にテクニカルなレイアウトと、時に天候が目まぐるしく変化するマレーシアのサーキットに挑戦する準備を進めています。

ハイスピードとエキサイティングなレースを演出するために設計されたセパン・インターナショナル・サーキットは、世界で最も評価の高く特異性に富んだサーキットのひとつに数えられます。5,543m(3.44マイル)のコースには、5つ左コーナーと10の右コーナー、そして最長で920m(3,018フィート)ある2本の長いストレート、高低差と路面の摩耗度の高さが特徴的で、路面温度は時に50°C以上にもなります。

このテクニカルなサーキットは高温多湿と相まって、ライダー、バイク、そしてタイヤに大きな要求を課します。その厳しい条件から、ここではシーズン前にテストが行われることが恒例となっています。そのためミシュランはそこから得られた経験値により、このサーキットで何が起こり得るのかを熟知しています。

セパンに持ち込まれるタイヤは、その特徴的な要件に対処しながら性能面で何ら妥協することなく高い摩耗性を持つ路面と、発熱に耐えるように選択された、ソフト、ミディアム、そしてハードコンパウンドのMICHELIN Power Slickで構成されます。フロントのスリックタイヤはすべて左右対称設計、リアは左右非対称設計となっており、10の右コーナーが生み出すストレスの増大に対処するために右側をよりハードとしています。

マレーシアは熱帯に位置しているため、雨はほぼ毎日降ります。そのためレース中どこかの時点で大雨となる可能性は充分にあります。MICHELIN Power Rainは、ウェットコンディションでもこのサーキットで最適な性能を発揮するよう選択されています。前後ともソフトおよびミディアムコンパウンドで用意され、フロントは左右対称設計、リアは左右非対称設計でスリックタイヤ同様、右側がよりハードになっています。

ミシュランモータースポーツ2輪マネージャー ピエロ・タラマッソ

「長く厳しいアジア太平洋地域のレースも終わりに近づいていますが、マレーシアGPは選手権の結果が決まる時期の非常に重要なレースであるため、我々はまだ気を抜くことはできません。過去3レースでは、ゲリラ豪雨から高温まで、さまざまな天候に直面しましたが、ここマレーシアではひとつの週末ですべてを経験することが予想されます。但し、オーストラリアで経験したような気温の低下はないでしょう!」

「私たちはセパンのデータを、恐らく他のどのサーキットよりも多く持っていますが、非常にテクニカルで路面のタイヤへの摩耗性は高く、またアスファルトが非常に高温になる可能性があるため、依然として十分な注意を払う必要があります。このサーキットは週末を通してだけでなく、豪雨の後にコースが急速に乾くというように、1時間ごとにコンディションが大幅に変化する場所のひとつでもあります。」

「このようなコンディションでタイヤがうまく機能するためには適切なコンパウンド選択が必要ですが、このサーキットでのテストから得られた豊富なデータから、ライダーたちがエキサイティングなレースをするために必要な機能がタイヤに投入されていると私たちは信じています」

(Photo courtesy of michelin)