モーターランド・アラゴンは、MotoGP3連戦最初の舞台であり、それに続くアジア太平洋地域の4レース前、最後のヨーロッパ・ラウンドでもあります。このシリーズ第15戦目、アラゴン・グランプリに臨むため、ミシュランはスペインのテルエル県へ向かいます。
5,077m(3.155マイル)で反時計回りのこのサーキットは、10の左コーナーと7つの右コーナー、そして最長968m(0.601マイル)を含む2本のストレートを備えており、特異で複雑なレイアウトを見せています。ヘアピンから高速ターンまで、様々なコーナーが混在するここアラゴンに持ち込まれるMICHELIN Power Slickは、そのフロントタイヤにサーキットの要求に応え、ライダーたち全周にわたって必要とする高いグリップと安定性を提供できるよう設計されています。
そしてフロントを補完するリアタイヤは、高速安定性を提供し、パワーを効果的に路面に伝えるように設計されています。これらはより速く、安定したラップタイムを刻むために重要な要素です。
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アラゴン自治州のひとつであるテルエル県は、その見事な景観と厳しい気候で知られており、一日のうちに気温が大幅に変化することがあります。モーターランド・アラゴンのある位置から、朝は気温が非常に低くなる可能性があり、気温の変化に対応できるタイヤレンジが不可欠となります。これらすべての要件を念頭に、MICHELIN Power Slickは、こうした要求を満たすべく準備されています。
フロントタイヤは、ソフト、ミディアム、そしてハードで用意され、すべて左右対称設計です。リアタイヤのハードも左右対称設計ですが、ソフトおよびミディアムのリアタイヤは、コーナー数が多く、ストレスが多くかかる左側のショルダー部分をよりハードとした左右非対称設計となっています。またコースがピレネー山脈とシステマ・イベリコ山系に近いことから、雨が降る可能性を想定しなくてはなりません。その場合には、MICHELIN Power Rainが、前後ともソフトおよびミディアムで供給されます。フロントタイヤは左右対称設計ですが、リアタイヤは左右非対称設計で、スリックタイヤ同様、左側をよりハードとしています。
ミシュランモータースポーツ2輪マネージャー ピエロ・タラマッソ
「ここから日本、そしてタイへと直行する、誰にとっても厳しい連戦が始まります。この後に経験するアジアでの高温とは対照的に、この数年間アラゴンでは、朝の温度が非常に低く(時には10°C以下)なったことで、一部のセッションがディレイになっています。そのためチームは、早い時期のフリープラクティスセッションで、タイヤ選択の準備をする必要があります」
「サーキットのレイアウトは、低速でタイトなものから、高速で抜ける半径の大きなものまで様々なコーナーに加え、マシンのスピードが高速に達する2本のストレートがあることから、ミシュランのタイヤ設計者にとっては常に課題となっています。」
「これらに加え極端な気温差が組み合わされるとタイヤには特殊な要求が課され、かなりのストレスがかかります。これらの理由から、厳しいコンディションに耐え、可能な限り幅広い温度域で機能するよう各タイヤレンジを用意しました」
(Photo courtesy of michelin)