先週末にスペインでのレースを終えたミシュランは、3週間に3大会が連続するというシーズンの中でも最も過密スケジュールの中の2レース目、モビリティリゾートもてぎで開催される日本グランプリに向けて準備を進めています。
北関東の水戸市と宇都宮市の間、栃木県芳賀郡に位置するモビリティリゾートもてぎは、レースサーキットに加えて、交通教育センター、ゴーカートコース、そして見事な展示のホンダコレクションホールを備えた、家族で楽しめるモータースポーツに特化した施設です。
アジア太平洋地域での4レース最初の舞台であるもてぎは、ハードブレーキングエリアとフル加速ゾーンを備え、路面のタイヤへの攻撃性も決して低くないコースです。1周4,801mのサーキットには4本のストレートがあるためタイヤのセンター部分が多く使われますが、半径の大きな高速コーナーが少ないため、リアタイヤにかかるストレスは他のサーキットほど大きくはありません。
一方で6つの左ターンと8つの右ターンを有するレイアウトにより、フロントタイヤには特別な要求が課され、安定したブレーキングと素早いウォームアップの2つの性能が重要となります。これらを考慮してMICHELIN Power Slickは、24周のレースを通じてすべてのライダーに最適なパフォーマンスを提供すべく、一貫性のある各レンジを用意しています。ソフト、ミディアム、そしてハードコンパウンドのフロントタイヤはすべて左右対称設計ですが、リアタイヤはすべて左右非対称設計で、右側のショルダー部分をよりハードとしています。
サーキットが位置するエリアは深い森に覆われているため、霧や雨に見舞われることがあります。MICHELIN Power Rainはソフトとミディアムコンパウンドで供給され、スリックタイヤ同様、フロントは左右対称設計、リアは左右非対称設計となっています。[adchord]
ミシュランモータースポーツ2輪マネージャー、ピエロ・タラマッソ
「このレースはアジア太平洋地域4戦の初戦であり、3連戦の2戦目となります。コロナ禍以前はロジスティックスの面でもこの連戦は常に厳しいものがありましたが、ここを最後に訪れた2019年以来、もてぎの路面がどのように変わっているのか、またのちに導入されたエアロとシェイプシフターデバイスが、タイヤのパフォーマンスにどのように影響するかを見るのは興味深いところです」
「もてぎはコーナーへの進入時、特に“90度コーナー”などでのハードブレーキング時のフロントに、ハイレベルの安定性が要求されるコースであることはわかっていますが、低速コーナーからの脱出時にトラクションを得るため、ライダーたちはリアタイヤのグリップも必要とします。今シーズンもてぎに投入するタイヤはこうした要求に応えるため、ライダーたちに限界までプッシュする自信を与えることが可能なコンパウンドとケーシング設計にしています」
スペインから日本への移動距離の長さから、もてぎのスケジュールはチームにパドックでの時間を多く取れるように調整されています。フリープラクティス(FP)1は金曜日の午後に実施され、FP2とFP3は土曜日の2回の公式予選の前に行われます。FP4は実施されません。日曜日、24周で争われるMotoGP決勝レースは15時00分にスタートします。」
(Photo courtesy of michelin)