Team HRCは、エストリル・サーキットで開催された第11戦をヴィエルヘの7位と6位という結果で締めくくり、ヴィエルヘは14レース連続でトップ10フィニッシュを達成した。一方、レクオナはスーパーポールレースで8位となったものの、レース2では4位を走行中に表彰台を追いかける中で転倒した。

土曜日のレース1でイケル・レクオナがチームにとって2024年シーズン初の表彰台をもたらした後、Team HRCはスーパーポールレースとレース2に臨んだ。朝のウォームアップは路面がまだ湿っていたもののドライコンディションで行われ、ヴィエルヘが数周をこなした一方で、レクオナはガレージに留まった。

スーパーポールレースでは、ヴィエルヘとレクオナが13位と14位からスタート。ドライコンディションの中、ヴィエルヘは好スタートを切り、1周目終了時にはすでに6~7台を抜いて6位に浮上。その後、レイを抜き去り、一時5位をキープするも、レイ、ロウズ、バウティスタとの激しいバトルに突入。レクオナは序盤12位だったが、リズムを掴み、3周目には9位に浮上。異なるタイヤ選択をしたにもかかわらず、両ライダーのパフォーマンスは拮抗し、ヴィエルヘは7位、レクオナは8位でゴール。二人の差はわずか1.5秒だった。

午後に始まったエストリル最後の21周レースでは、スーパーポールレースの結果からヴィエルヘが7位、レクオナが8位からスタート。ファクトリーチームの2人は序盤のコーナーでポジションを守り、レクオナはすぐにヴィエルヘとペトルッチを抜いて6位に浮上。4位争いを展開する中、レイを5周目でパスし、さらなる上位を狙う姿勢を見せた。8周目にはロカテリのクラッシュで4位に浮上し、前を行くバウティスタとの差はわずか1.6秒。ところが、10周目にターン6で転倒し、レクオナは無念のリタイアとなった。

一方、ヴィエルヘは安定したスタートを切り、序盤7位をキープしたが、数周後に数台に抜かれて9位に後退。レース前半は安定したペースを維持し、14周目には7位に再浮上。最終ラップで6位に入り、ポイントを積み重ねた。ヴィエルヘは今週末で21ポイントを獲得し、シーズン累計125ポイントで11位。レクオナは123ポイントで12位となり、2024年シーズン最終戦は来週スペインのヘレス・サーキットで行われる。

シャビ・ヴィエルヘ

「昨日の難しいレースの後、今日は堅実な結果を出せました。リアグリップ不足という昨日の弱点を改善するために、テストデータを活用して懸命に取り組みました。朝のウォームアップは完全なドライではなかったため、変更が効果的かどうかははっきりしませんでしたが、データを信じてレースに挑みました。」

「これが短いスーパーポールレースでの好結果につながり、レース2でも良いスタートポジションを得ることができました。レース序盤の数周は他のライダーと激しいバトルがあり、ターン1で大きなミスをして9位まで下がりましたが、他のライダーと同じペースで走れていたので、そこからの巻き返しは難しかったです。」

「それでも、昨日よりはペースが良く、安定したリズムを保ち6位でフィニッシュできたのはポジティブです。チームには本当に感謝しており、ヘレスに向けての準備は万端です。次に取り組むべき課題も明確になっています。」

イケル・レクオナ

「今週末全体を振り返ると、やはり満足すべき結果だと思います。表彰台に上がれたし、長距離レースとスプリントの両方でタイヤのレースペースも良好で、今朝のスプリントでも、”Q”タイヤを使わなかった4人のライダーの一人にもかかわらず8位でフィニッシュできました。」

「レース2では、素晴らしいオーバーテイクを重ねて4位、というよりは、ロカテリが目の前で転倒するまでは5位を走行していました。それでも、昨日よりも調子が良く、エレクトロニクスの調整が少し功を奏していたおかげで、自信を持って走れました。」

「だからこそ、転倒にはがっかりしています。ジョニーとのギャップをしっかりコントロールできていたし、強いペースを維持していたので、残念です。バウティスタやブレガを捕らえられたかどうかはわかりませんが、彼らがバトルを始めた場合に備えて、できるだけ近くにいようと思っていました。まだデータは確認していませんが、おそらく自分のミスだと思います。」

「実際、ターン6では限界に近いと感じていたので、おそらく僕のエラーだったのでしょう。今日はミスをするべき日ではありませんでしたが、表彰台に近い位置にいた以上、残り10周で4位に甘んじるわけにはいきませんでした。だからプッシュせざるを得ませんでした。この転倒には非常にがっかりしていて、チームには申し訳ない気持ちです。彼らは本当に懸命に働いてくれて、全体的には強い週末を過ごせたと思います。でも、これがレースです。次に集中していきましょう。」

(Photo courtesy of HRC)