2024年11月28日 – ドゥカティは最新エピソードの「Ducati World Première」で新型ストリートファイターV4を公開した。本モデルは、ドゥカティの革新的な第7世代スーパーバイク「パニガーレV4」をベースに「ファイトフォーミュラ」を適用したもので、性能面での新基準を打ち立てつつ、ライダーの快適性とロードでの扱いやすさを向上させている。
新型ストリートファイターV4は、「史上最も美しく、最速、かつ最も先進的なドゥカティ」として誕生。フェアリングを排したネイキッドバイクの形態ながら、ハイ&ワイドなハンドルバー、189kgの軽量ボディ、214馬力を誇るデスモセディチ・ストラダーレエンジン、バイプレーンウィング、そして他に類を見ない電子制御パッケージを搭載している。
パニガーレV4との直接的な進化
新型ストリートファイターV4は、パニガーレV4の技術をそのまま継承。エンジンの設定もほぼ同一で、吸気系の違いにより2馬力の差異がある程度。シャシーや電子制御もそのまま引き継いでいる。ドゥカティは初めて、パニガーレV4の技術と性能を完全にネイキッドバイクに転用し、スーパースポーツバイク並みのトラック性能とネイキッドならではのロードでの楽しさを融合させた。
パワーウエイトレシオは驚異の1.13馬力/kgを実現。軽量化されたエンジンは6馬力の出力向上を果たし、Euro5+に対応。電子制御やシャシーはDVO、Öhlins Smart EC3.0サスペンション、新型Race eCBSブレーキシステムなどでさらに進化。これによりサーキットでの性能を一段と高めている。
一方、ロードユースではサスペンションの広いキャリブレーション範囲や剛性を高めたシャシー、そして抑制された排気音により、快適性と楽しさを保証。これにより、日常の走行でも優れた快適性とキャラクターを両立している。
デスモセディチ・ストラダーレエンジン
新型ストリートファイターV4のエンジンは、パニガーレV4からさらに直接的に派生。ドゥカティMotoGPマシンのエンジン技術を継承し、90°V型4気筒、デスモドロミックバルブ機構、逆回転クランクシャフト、ツインパルスタイミングを採用。GPマシンに近いサウンドを実現している。
新型では、バルブリフト量を高めたカムプロファイルに変更。さらにパニガーレV4 Rと同型のオルタネーターとオイルポンプ、スーパーレッジェーラV4のギアドラムを採用。また、ストリートファイターV4として初めて可変長インテークトランペットを装備し、出力と扱いやすさを両立させている。
Euro5+対応エンジンは214馬力(13,500rpm)と12.2kgm(11,250rpm)の最大トルクを発生。アクラポビッチ製レーシングエキゾースト装着時には最大226馬力を達成。これまで以上に強力なストリートファイターV4が誕生した。
デザイン
新型ストリートファイターV4のデザインは、ネイキッドらしいダイナミズムとパニガーレのDNAを踏襲。前後のボリュームバランスがより洗練され、特に前傾するラインが走行中の躍動感を強調している。完全新設計のLEDヘッドライトが攻撃的なフロントフェイスを際立たせ、リアのフルLEDライトはスポーツモデル特有のダブルC形状を形成。
最新シャシーとエルゴノミクス
MotoGP由来のシャシー設計を採用。フロントフレームは軽量化され、剛性が最適化。コーナリング性能が向上し、より精密なライディングを可能にする。足回りも再設計され、Öhlins製第3世代電子制御サスペンションはより幅広い調整が可能。クルーズ中には「Cruise Detection」機能により、路面のギャップを吸収し快適性を向上。 新型ストリートファイターV4は、サーキット走行での卓越した安定性とロードでの快適な操縦性を両立する一台として登場する。
発売時期
2025年3月に、標準モデル「V4」とÖhlinsサスペンションやリチウムバッテリーを装備した上位モデル「V4 S」が発売予定。両モデルともシングルシート仕様で、パッセンジャーキットはアクセサリーとして提供される。
ストリートファイターV4
ストリートファイターV4S
(Photo courtesy of Ducati)