2025年FIMスーパーバイク世界選手権(WorldSBK)第5戦がチェコ・モストで開催され、ROKiT BMWモトラッドWorldSBKチームのトプラック・ラズガットリオグルが圧倒的なパフォーマンスを披露した。全プラクティスでトップタイムを記録し、ポールポジションを獲得。レース1とスーパーポールレースで勝利を収め、すべてのレースで最速ラップと新記録をマークした。
レース2でも勝利が目前に迫っていたが、フィニッシュライン直前でニコロ・ブレガ(ドゥカティ)に逆転を許し、惜しくも0.027秒差で2位に終わった。それでもBMW M 1000 RRの戦闘力の高さとチームの総合力を証明する週末となった。チームメイトのマイケル・ファン・デル・マークは、スーパーポールでイエローフラッグの影響により最速タイムが抹消され、15番手スタートに。レース1では多重クラッシュに巻き込まれてリタイア。日曜は13位と14位でフィニッシュするも、本来のパフォーマンスを発揮しきれなかった。

スヴェン・ブルシュ(BMWモトラッド・モータースポーツ責任者)
「素晴らしい週末でした。チーム全体、現地も本部もテストチームも含めて、皆がクレモナ以来懸命に取り組んできた成果がここで形になりました。ポールポジション、2勝、そして0.027秒差で逃したレース2。もちろん悔しさもありますが、トプラックが見せた走りは本当に素晴らしかったです。マイケルもフリープラクティスでは好調でしたが、スーパーポールの影響で苦しい展開になってしまいました。ミサノではさらに接戦に持ち込めると確信しています。」
クリスティアン・ゴンショー(BMWモトラッド・モータースポーツ テクニカルディレクター)
「モストは事実上ホームレースのような場所で、ドイツからも多くのファンが来場しました。金曜は難しいコンディションだったが、トプラックはFP2のレースシミュレーションで素晴らしいペースを披露し、土日を通してそれを証明してくれました。マイケルは予選でイエローフラッグに阻まれ、苦しい週末になったものの、彼の実力もバイクのポテンシャルも信じています。ドゥカティは最新の燃料流量制限ルールの影響もあり、依然としてストレートでの優位性を持っていますが、我々も十分に戦えることを証明しました。」



トプラック・ラズガットリオグル
「この週末は最高のスタートを切れました。ポールポジションを取り、レース1とスーパーポールレースで勝つことができました。レース2では運が悪かったです。テクニカルな問題ではなく、最終ラップの終盤、バイクが少し変な挙動を見せました。ストレートでパワーの途切れを感じ、それで1位を失いました。それでもチーム全員がハードに頑張ってくれて、本当にいい週末でした。3勝できなかったのは残念ですが、チャンピオンシップにとって重要なポイントを稼げましたし、次戦に向けて準備していきます。」
マイケル・ファン・デル・マーク
「週末のスタートは悪くなかったです。FP1とFP2では良いラップタイムと感触がありました。FP3も自信がありましたが、スーパーポールではイエローフラッグで最速ラップが取り消され、15番手スタートになりました。このコースは抜きどころが限られていて、前に出るのが本当に難しいです。レース1では他のクラッシュに巻き込まれてリタイア。スーパーポールレースでもトップ9を目指してプッシュしましたが届かず、再び15番グリッドからのスタートに。序盤は良かったのですが、その後はバイクの挙動が非常に難しくてペースが維持できませんでした。週末の出だしは良かったのに、レースは厳しいものになりました。次のミサノで挽回したいです。」