マルク・マルケスが優勝、フランチェスコ・バニャイアは3位

オランダGPでは、序盤にBK8グレシーニ・レーシング・モトGPのアレックス・マルケスが転倒・リタイアする波乱の展開の中、ドゥカティ・レノボ・チームのマルク・マルケスがアプリリア・レーシングのマルコ・ベッツェッキとの一騎打ちを0.6秒差で制し、キャリア通算68勝目を達成。マルク・マルケスのチームメイト、フランチェスコ・バニャイアは3位表彰台に復帰した。

バニャイアがホールショット、クアルタラロは出遅れる

ポールポジションのファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハ)はスタートで出遅れ、1コーナーでバニャイアがホールショットを奪取。2番手にアレックス・マルケス、3番手にマルク・マルケスが続いたが、第2ラップの1コーナーでマルク・マルケスがアレックスを抜き、トップのペッコに迫った。

アレックス・マルケスが転倒、左手骨折が判明

アクシデントが発生したのは第6ラップ。アレックス・マルケスとペドロ・アコスタが5コーナー立ち上がりで接触し、アレックスが転倒。前ブレーキレバー付近から煙が上がっていたことから、機械的な問題の可能性も指摘されたが、レース後には左手を骨折したことが確認された。さらに同ラップで、チームメイトのフェルミン・アルデゲルも11コーナーでハイサイド転倒。これにより巻き込まれる形でジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)とクアルタラロも接触し、ミルは転倒。クアルタラロは13番手まで順位を落とした。

レース後半:マルケス vs ベゼッキの一騎打ち

トップに立ったマルケスは、ラップ13で1分32秒273のペースを刻むも、ベゼッキがファステストラップで応戦。その後ペッコもアコスタを交わして再び3位に浮上、さらに自己ベストを更新し続けて首位争いに加わった。しかしマルケスは一切隙を見せず、0.2秒差で食らいつくマルコ・ベッツェッキを突き放すタイミングを見極めた。残り2周で0.7秒までギャップを広げた時点で勝負は決着し、マルク・マルケスがMotoGP68勝目を達成した。

優勝 マルク・マルケス

「アレックスがリタイアしてしまったのは残念でしたが、自分は自分のレースに集中しました。マシンのフィーリングも良く、最後まで集中力を切らさずに走ることができました。ベッツェッキも非常に速くてプレッシャーを感じましたが、最後まで守り切れて良かったです。この勝利でアゴスチーニと並べたことは光栄です。」

2位 マルコ・ベッツェッキ

「自分としては限界まで攻めましたが、マルクが本当に強かったです。アプリリアにダブル表彰台をもたらせたことは嬉しいですし、アッセンでこの結果を出せたのは誇りに思います。チームに感謝しています。」

3位 フランチェスコ・バニャイア

「今日はスタートが良くてリズムも悪くなかったのですが、中盤で少しペースが落ちてしまいました。それでも3位で表彰台に戻れたことはポジティブです。次戦はもっと上を狙いたいと思います。」