今週はグリッドについた時点で優勝の可能性があると感じていたと語るクラッチロー選手。これには今までよりも強力になったエンジンという背景もあった様子。ただエンジンパワーが上がったことによる問題もあるようです。
カル・クラッチロー
「皆さんも知ってのとおりホンダは素晴らしいバイクです。ただ昨年のエンジンは今年のものほど速くはありませんでした。ホンダにはもう少しパワーを出してくれとずっと言っていたんです。エンジンが強力になったことで、競争力の高い走りをしやすくなりました。昨年は自分達がいかにコーナーで無理をしていたか知っているでしょう。コーナーでホンダのライダー達は他のメーカーの選手達よりもずっと激しくプッシュしていたんです。」
「ただエンジンが強力になったことで、今年ホンダのライダー達はリスクをそこまで冒さずに競争力の高い走りが出来ています。ただ、そのせいでバイクをよりしっかりと操ってやるという必要が出てきました。これがさらにパワフルになれば、よりそういった問題が増幅されます。コーナーの中ではリスクをそこまで取らないことが必要だと思いますが、向きを変えたり、コーナー間の加速に関しては昨年よりも難しくなっているんです。」
「ストレートに関しては明らかに昨年よりパワーが出ています。その必要があればヨハンのバイクを簡単にオーバーテイクすることが出来るんです。ただ、エンジンパワーはあくまでツールの1つです。ストレートに関しては、ホンダは最速のバイクだとは思っていません。メーカーとして作業を続けることが必要です。ライダーそしてチームとして作業をして、エンジンやバイクを強力にしていくことが必要です。」
「優勝出来ると思ったのはグリッドでバイクに跨った時ですね。もしレースに勝てないと思っていたら、ガレージから出てこなかったでしょう。というのも、そういったメンタリティーが必要であって、そういう気持ち無しには勝てませんし、レースを追えることも出来ないでしょう。アルゼンチンに来た時点で、表彰台獲得、もしくは優勝も可能性があると思っていました。ですからグリッドでも同じ事を考えていました。」
「確かにマルクがいたら難しいレースになったでしょう。彼はあらゆるコンディションで速かったわけですから。ただ、最後に勝ったのは自分です。優勝出来ると自分で信じることが必要なんです。そうでなければ優勝は出来ません。もちろんここのいる他の選手達も優勝を信じていたでしょう。良いスタートの後に4位から6位の中で走行し、バトルをする中で”今日は絶対に勝つことが出来る”と思いました。ですから、後は自分の手の内を必要な時に見せるだけでした。」
(Photo courtesy of michelin)