カル・クラッチローは日本GPのワイルドカードに向けて、今の開発状況について、ファビオ・クアルタラロのバイクに対する苛立ちについて一定理解が出来ると語った。ただ、テストチームの作業が停滞しているわけではないこと、ヤマハとしても今のフィロソフィーが機能していないことは事実であるとも語っている。[adchord]

現状で結果が出ていないことは事実

カル・クラッチロー

「ヤマハとテストを何度もしていますから、日本が第二の故郷のように感じています。良い週末になることを願っています。2024年のエンジンについては、ファビオやチームの求める内容には達していないとも思いますが、自分達テストチームが求める方向性に沿って進んでいるとも言えます。」

「まだこれから試すべきエンジンもあるわけですが、今週末はそういったテストは出来ません。今後はヘレス、そしてバレンシアでもテストを行いますし、セパンでは2024年のエンジン仕様を決めて行く必要があります。エンジンに関しては短い期間で大きな進化を得ることは難しいですし、ライダー達はそれはある程度わかっています。」

「ヤマハ、テストチームの作業が停滞しているということはなくて、しっかりと作業を進めていることは間違いありません。改善のためにフルコミットしていることは間違いありませんが、たしかにプロジェクト全体のマインドの持ち方、フィロソフィーについては現状で結果が出ていないわけことは事実です。」

「ただ、Ducatiがチャンピオンシップで優勝するのに15年かかったように、こうした物事はいったりきたりなんです。欧州メーカーが今は強いですが、それ以前はずっと日本メーカーの天下だったわけです。ヤマハ自体は今の状況がわかっていますし、アクションが必要ということも十分に理解していると思いますよ。」

「ヤマハは自分を含めたライダーのコメントをしっかりと聞いていますし、何が足りないか、何をすべきかもわかっています。今後のテストでポジティブな方向性を確認できればいいと思います。」

「今週末は今までテストした内容での参戦となりますから、現在のバイクと開発してきたパーツのハイブリッドの車体になるでしょう。もちろん開発してきたものが機能していること、そしてどう機能して欲しいかもわかっています。自分もこのバイクに2年間乗ってきて基本的な部分は変わっていませんから、新しいパーツを試しながら、開発の方向性を探ることが重要です。」

(Photo courtesy of yamaha)