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★MotoGP2018ホルへ・ロレンソ 「周囲は自分の実力を過小評価していた」

ホルへ・ロレンソが今までのDucatiのチャレンジを振り返ってインタビューに答えています。長く孤独な戦いでしたが、ファンはその姿を見て、いつか必ず最強のロレンソが戻ってくると信じていました。このままの勢いでシーズン終了まで全力で駆け抜けて欲しいですね。

ホルへ・ロレンソ

Ducatiも自分自身も、ヤマハからDucatiのような特別なバイクへの乗り換えを大幅に簡単に見積もっていました。自分のチームの人間も”このバイクは君には合わない” “違うバイクに乗ったほうがいい”と話していました。でも、”いや、このバイクで数勝するんだ”と言っていました。自分が感じていたのと、外から見えていたバイクとの距離感は違ったみたいですね。」

「もちろん最初の5戦は難しかったですよ。ただDucatiが新しいパーツを用意してくれ徐々に改善が進んでいったんです。その中で特にエンジンがスムーズになっていき、シャーシの改善も進みました。そして最後のピースがタンクで、これによってレースを最後まで高い戦闘力で戦えるようになったんです。

今までのエルゴノミクスでは5周走ると疲れてしまっていたのが、新しいタンクではフルスロットルで1周目から最終ラップまで走行出来るようになったんです。それでムジェロ、そしてモントメロでは優勝出来ました。そしてオーストリアでも優勝しました。すべてが変わり、すべてがポジティブになったんです。パフォーマンス、スピード、コンスタントさなど、まるで異なるシーズンほどの違いでした。」

周囲は自分の実力を過小評価していました。これは自分の直近の結果が振るわなかったせいです。これはある意味、市場相場のようなもので、(成績が悪ければ)評価はあっという間に下がりますし、その逆もあります。これは結果によってくるんです。ただ、皆は自分が過去に何を成し遂げてきたかを忘れてしまうんです。」

「最後の一歩を踏み出すために、より良くすべてを理解するというこの感触が恋しかったですよ。Ducatiには強烈な武器があります。そしてそれを活かしていけばレースで勝利出来ますし、チャンピオンシップ優勝だって出来るでしょう。ただ、自分の中での自然なライディングスタイルでは、その強みを理解出来ませんでした。」

「しかし一度理解した後は、ハードブレーキング、ブレーキングの安定性、加速性を活かせるようになりました。リーンアングルとコーナリングスピードは期待出来ませんが、レースでは優勝出来るんです。今までの苦労、学んだことは、Ducatiで競争力を発揮するために必要だったんです。このおかげで来年からの2年間、楽が出来るかもしれません。」

次に乗るバイクには早く適応出来ると信じていますし、そう願っていますが、実際はわかりません。本音を言うと今のチームでもう少し過ごしたいと思いますが、それは叶いませんでした。ですから次はまた別の歴史とリソースがあり、数々のタイトルを獲得しているチームで、マルク・マルケスという強力なチームメイトと共に戦うことになりますが、これはまた大きなモチベーションになります。」

「自分がDucatiでは走れなくなったという決断に関しては少し残念だという思いもあります。Ducatiは既に他のライダーにオファーを出したがっているというのはあの時点でわかっていました。そして自分にはあの時点ではほとんど選択肢は残されていなかったんです。ただ個人的な思いとしては悲しいです。というのも、自分がDucatiに加入した当初に掲げていた目標を達成するチャンスを逃すことになってしまったからです。(※Ducatiでタイトルを獲得すること)Ducatiでもう少し長く走っていれば、もっと良い結果が残せたという思いはあります。」

「レースで優勝した瞬間もそうですが、レースの後のフィーリングも最高なんです。自分がチームに残すことになる財産によって、チームもバイクを改善するための選択肢が増えるでしょう。自分もDucatiに乗ったことで、全く異なるライディングスタイルに変更して、競争力を発揮するという財産を得ました。そして自分もこの財産を持って次のチャレンジに向かいます。

最後まで所属しているチームで全力で走るという事に関してはプロフェッショナルであるべきです。Ducatiも自分にすべてを提供してくれるでしょう。そして今の物語が終わった後は、新しい物語が始まるんです。最終戦バレンシアの日曜までDucatiで全力で走りますよ。

(Photo courtesy of michelin)

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