木曜日にダニ・ペドロサはMotoGPの殿堂入りを果たしました。今までの功績を考えると当然と言えるわけですが、今週末でダニがGPシーンから居なくなってしまうとは、未だに現実と思えないファンも多いことでしょう。

FIM会長 ヴィト・イッポリト

「この場にダニと一緒にいることが出来て本当に嬉しいです。ダニは本当に素晴らしいレース経歴を誇ります。ダニは全てのクラスのライダーにとって模範となるライダーだと言えるでしょう。特に若いライダーにとってはそうです。彼のレースに仕方、勝ち方、彼は素晴らしい戦績を誇りますが、いずれもクリーンなレースでした。FIMはダニに、彼がいかに物事を見ているのか、ライダーへのペナルティーなどについて彼の意見を聞くことがありました。FIMはダニのことを心から信頼しているんです。」

ドルナCEO カルメロ・エスペレーター

「ダニが居なくなることは残念ですが、彼が殿堂入りすることは本当に嬉しいことです。彼が引退を口にした時から殿堂入りについて話をしてきましたが、彼はMotoGP殿堂の中でも大きな存在となります。しかしダニがデビューしてから今までの多くの思い出が蘇ります。彼は我々のシステムの中でライダーとして走り始め、そして引退するわけです。Activa Movistar Cupで始めてダニのことを見たことを今でも覚えています。」

「アルベルト・プーチがライダーを集めて一から全てを説明していたんですが、ダニの目が”説明はいいから、早くバイクに乗らせてくれ!”と言っていたのを思い出します。彼はバイクに乗る時に助けを必要としましたが、(※小さいので)彼が走り出すやいなや、我々は彼の才能と可能性をすぐに理解しました。参戦のルールに関して年齢幅を設けたんですが、ダニは数ヶ月の差でエントリー出来なかったんです。そこで我々は彼を走らせるためにルールを変更したんですよ。彼の長いキャリアの中で本当に多くのことを話あってきました。彼とは友人ですが、彼は常に彼が正しいと思うことを言ってくれました。FIMと共にダニがMotoGP殿堂入りするのは大いなる喜びです。彼がMotoGPに与えてくれた全ての貢献に感謝したいと思います。」

ダニ・ペドロサ

「まずはカルメロの素晴らしい挨拶に感謝をしたいと思います。もちろん本当に感動的な瞬間で、子供のころはこんなことは思いもしませんでした。こうしてこの場にいるのは、なんだか妙な気分ですが、ファン、パドック全てから素晴らしいサポートを感じます。本当に嬉しいですし、今まで戦ってきたライバル達がこの場で祝福してくれることが嬉しいです。MotoGPの世界にずっといましたから、MotoGPは自分に本当に多くの物事を与えてくれたと思います。本当に感謝しています。それにカルメロが説明してくれたように、このスポーツに対して何かしらの恩返しが出来たことを嬉しく思います。自分がキャリアをスタートした時は新しい世代がレースで勝利していて、自分だけでなく、ここにいるライバル達皆がフロントローにいました。自分達新しい世代にドアが開かれたという気分で、良いフィーリングだったのを覚えています。幸福なことに、沢山の数えきれないくらいの素晴らしい思い出があるんですよね。」

「始めての世界選手権でタイトル獲得した年を良く覚えています。ずっと夢みたものですから。レースで優勝したり表彰台を獲得することはあっても、周りの選手の速さを考えると、子供にとってはタイトル獲得というのはまるで信じられないものでした。達成した時は全ての感情が爆発した瞬間でした。その年だけでなく、生まれた時からそれを求めてきたんですからね。TVを見て優勝し、タイトルを獲得したその選手になりたいと願ってきたんです。ですからタイトルを獲得した日というのは特別で、それ自体が自分を形づくるものなんです。それによってさらに先に進みたい、どんなにタフな時も乗り越える力をくれるものなんです。そして人々から得られるリアクションと愛は、今までけして想像が出来なかったものでした。本当に美しいものです。」

(Photo courtesy of michelin)