ミシュランのMotoGPタイヤは移り変わる天候の中で開催されたフランスGPで性能を発揮。同じコンディションでのセッションが2つ存在しないという状況で、マルク・マルケスが優勝を飾っています。

金曜の練習走行は晴天で開催され、午後の天候は完璧と言えました。これによってミシュランの6種類のうち5種類のPower Slickタイヤが使用され、使用されなかったのはハードのフロントタイヤのみでした。この中で何度も高速ラップタイムが記録されています。

土曜日には4,185mのブガッティ・サーキットは雨に包まれます。ミシュランのPower Rainが使用され、セットコンディションで優れたグリップを発揮しました。これによりライダー達は限界までプッシュすることが可能となり、トラックの14のコーナーで非常に深いリーンアングルが記録されました。

マルク・マルケスがこのコンディションの中でポールポジションを獲得。しかし気温が急激に下がった日曜に向けて練習走行が出来たライダーはいませんでした。

曇り空と冷たい風によって、27周のレーススタート前のトラック温度は16℃で、すべてのライダーがフロント、リアにソフトタイヤを使用。ミディアムのフロントを使用したのは1名のみでした。

レースがスタートするとマルケスが抜群のスタートでターン1に飛び込みます。マルケスは4周目までこの位置で走行し、その後ミラーがトップに立ちます。ミラーは5周目から2周に渡りこの順位をキープしますが、再びマルケスにリードを明け渡します。

マルケスはその後誰にもトップを譲らずに3勝目を記録。これでチャンピオンシップのリードを広げました。これによってホンダは最高峰クラス300勝目を達成。この多くはミシュランタイヤを履いたライダーによって成し遂げられた結果です。

表彰台の残りを争ったのは3台のDucatiで、アンドレア・ドヴィツィオーゾとダニロ・ペトルッチ、ジャック・ミラーが、ミシュランのソフトタイヤを限界までプッシュし、何度も順位を入れ替えました。最後に2位を獲得したのはアンドレア・ドヴィツィオーゾで、ダニロ・ペトルッチが3位、ジャック・ミラーが4位となりました。これでミラーは独立チーム1位を獲得。

バレンティーノ・ロッシが5位、ポル・エスパルガロは6位を獲得。これはKTMが2017年にMotoGPに参戦して以来、ドライコンディションでの最高位となりました。

フランコ・モルビデッリは7位、激しく追い上げたファビオ・クアルタラロは地元フランスで8位を獲得。カル・クラッチローが9位、アレックス・リンスは10位を獲得しました。

今日のレースには104,020人のファンが訪れ、3日間では204,000人がトラックサイドを訪れました。悪天の土曜に関わらず、今までのレースの中でシーズン最多動員を記録しています。ミシュランはこの後イタリアに向かい、MotoGP世界選手権の第6戦をムジェロで迎えます。決勝レースは6月2日に行われます。

マルク・マルケス

「本当にトリッキーなコンディションでした。とても寒い中でしたけど、ミシュランは素晴らしい仕事をしてくれ、タイヤはあらゆるコンディションに対応してくれました。レースは本当に寒く、土曜は雨でしたからね。良い形でソフトフロント、ソフトリアタイヤを使用出来ましたし、昨日の雨でも良い走行でした。」

今までソフトのフロントタイヤは4周以上履いたことがなかったのでライディングを調整する必要がありました。ウォームアップで他のライダー達がソフトタイヤで速いタイムを記録していましたからね。素晴らしい仕事が出来たので嬉しいですし、チームワークも最高でした。レプソルホンダはこの勝利にふさわしいですし、ホンダも最高峰クラス300勝にふさわしいですね。」
 

2輪モータースポーツグループ・マネージャー:ピエロ・タラマッソ

非常に難しいコンディションの週末でした。金曜は晴天に恵まれスリックタイヤが素晴らしいパフォーマンスを発揮しました。土曜になると天候がガラッと変わり、雨がやってきました。これによって今シーズン初と言えるウェットタイヤを使用したセッションとなり、レインタイヤが素晴らしい性能を発揮してくれました。」

「4人のルーキーがすぐにタイヤに順応してくれたことが嬉しいですね。今日のレースは非常に寒く、マルクを含む数名のライダーは、ソフトスリックタイヤで今週末ほぼ走っていませんでした。しかし今日の天候を考えると、大勢がそうであったように前後にソフトを履くのが正しい選択だったでしょう。」

「レースは非常に興味深く、ソフトコンパウンドが性能を発揮しました。コンスタントで高速なタイムが記録され、安定性と耐久性を、ストップ&ゴーのル・マンで発揮しました。今週末すべてのタイヤが成功の形で機能したことを嬉しく思います。もちろん常に安定したコンディションが望ましいのですが、今回のような天候でも、ミシュランがすべての状況に適応出来るタイヤを供給しているということが証明出来たと言えるでしょうね。

(Source: michelin)

(Photo courtesy of michelin)