来年はDucatiファクトリーシートを狙っているジャック・ミラーは、フランスGPでレースをリードしましたが、序盤マルケスとのバトルをしすぎた影響か後半に失速。最終的にドヴィツィオーゾ、ペトルッチに抜かれて4位となりました。チャンピオンシップ争いをする上ではライバルと自分のスピードを見極め、レース全体でついていけるペースがない場合は優勝を諦めて2位を確保するような我慢の走りが求められます。

Ducatiファクトリーシートを獲得するために優勝が欲しいミラーではありますが、シーズンを通して1勝しか出来ないライダーよりは、常に2位を獲得しポイントを積み上げ、チャンピオンシップ争いが出来る選手が欲しいのがチームです。Ducatiファクトリーシートは恐らくミラーとペトルッチが争う形になるでしょうが、これからのヨーロッパラウンドでどのようなレースを2人が展開するのか注目となります。

Pramac Racing フランセスコ・グイドッティ

ジャックがファクトリーシートを望んでいるのは明白です。彼は来年の契約がありませんが、我々が彼の要求を満たせず、彼がオフィシャルチームを望む、もしくは別のチームを望むのであれば、別の可能性を考える必要があります。マーケットを見渡して、Moto2からMotoGPにステップアップしたい選手を探す必要があるということです。」

「ただ現時点ではそういったライダーを探してはいませんし、こうした選択を取りたくもありません。出来れば来年も今年と同じライダーで戦いたいと思っているんです。留まるか去るかを決めるのはジャックとペッコに委ねています。」

「Ducatiがジャックにシートを提供しなければ、ジャックにとってPramacに留まるのは時間の無駄かもしれませんし、他のファクトリーチームを目指すかもしれません。また、プライベートチームとして、予算は常にシビアなものですので、ジャックがPramacに留まりながらファクトリーライダーと同様の契約金となった場合、我々も検討が必要です。」

「今シーズンの3位を1回、4位を2回というのは素晴らしい結果です。ジャックは予選でもスピードを発揮していますし、完走出来なかったのはヘレスのみです。カタールでも完走出来ませんでしたが、これはシートユニットが外れたためでジャックのせいではありません。あれがなければ少なくともトップ6で戦うことは出来ていたでしょう。」

「ジャックの昨シーズンの結果、そしてオフィシャルバイクを使用していることを考えると、今年の結果は驚くべきものではありません。ジャックは当然オフィシャルバイクで走るべきライダーでした。必要な技術的サポートもありますし、最大限に活用しています。昨年はシーズン後半に失速がありましたが、今年はこの流れを引き継いでいってくれることを期待しています。」

「今シーズンのジャックはなんどかトップを走行する機会がありましたが、その中でライディングではなく戦略のミスがいくつかありました。トップを走る中で学習できることがあるんですが、世界タイトルを獲得するにはこういった学習が必要なんです。」

「ジャックは今年のチャンピオンシップにおいて素晴らしい位置を獲得することを望んでいますが、そのためにはまだまだ前進が必要です。スピードはありますが、レースをコントロールする経験がマルケスやドヴィツィオーゾに対して不足しています。トップで走ることでこうして経験を積むことが出来るんです。」

(Source: Pramac)

(Photo courtesy of michelin)