2019スーパーバイク世界選手権(SBK)第7戦のスーパーポール・レースとレース2が、6月23日にイタリアのミザノ・ワールド・サーキットで開催された。Aruba.it Racing – Ducatiチームのアルバロ・バウティスタとチャズ・デイビスにとって、これらのレースは予想以上に複雑な展開となった。ドゥカティおよびArubaチームにとってホームレースとなるこの大会では、様々な要素が重なり、満足できる結果を出すことはできなかった。

レース2ではトップを走行中のバウティスタが2周目のターン4でクラッシュしたことにより、ライダーズ・ランキング首位のバウティスタと2位のジョナサン・レイ(カワサキ)の差はわずか16ポイントとなった。バウティスタは、レースには復帰したものの14位となり、2ポイントの獲得に留まった。午前中に開催されたスーパーポール・レースでは圧倒的な強さを見せ、アレックス・ロウズ(ヤマハ)、レオン・ハスラム(カワサキ)を抑えて優勝した。

チームメイトのチャズ・デイビスにとっても困難な週末となり、2レースともに苦しい展開となった。スーパーポール・レースでは、3周目のターン14でクラッシュ。レースには復帰したものの、17位でフィニッシュした。デイビスは、マシンのセットアップを一部変更してレース2に臨んだが、グリップ不足に苦しみ、7位でチェッカーを受けた。

第7戦終了時点で合計330ポイントを獲得したバウティスタは、レイと16ポイント差で首位に立っている。合計114ポイントを獲得したデイビスは、8位となっている。第8戦のイギリス・ラウンドは、7月5日~7日にドニントン・パークで開催される。

アルバロ・バウティスタ(Aruba.it Racing – Ducatiチーム #19)

1位/14位
「満足している反面、レース2の結果に関しては自分の走りに大変憤慨している。午前中のスーパーポール・レースでは、マシンの仕上がりも最高で良い結果を残すことができた。素晴らしいスタートを切って、すぐにトップに立つと、チェッカーフラッグまで自分のペースを維持することができた。レース2は、とても暑く、路面のグリップもあまり良くなかった。2周目のターン4では、特に変わったことは何もしていなかったのだが、突然フロントのグリップを失ってクラッシュしてしまった。マシンのポテンシャルは高く、優勝を狙えたので残念だ。スーパーポール・レースで優勝したので、自信過剰になっていたのかもしれない。いずれにしても、データを良く検証する必要がある。過去2戦で同じようなクラッシュを2度繰り返している。これは良くないことだ。原因を究明して、同じ過ちを繰り返してこれ以上ポイントを失わないようにしなければならない」

チャズ・デイビス(Aruba.it Racing – Ducatiチーム #7)

17位/7位
「今日は苦しい展開となった。スーパーポール・レースでは、ターン14でフロントのグリップを失ってクラッシュしたため、レース2では3列目(トップ9)より上位からスタートすることができなかった。その後、レース2に向けてマシンのセットアップを少し変えてみたが、思ったほどの効果は得られなかった。路面のグリップが低く、サーキットの状態は非常に悪かったが、それは他のライダーにとっても同じことだ。マシンの挙動に順応していないと感じたので、レース中に自分のライディング・スタイルを変えようと試みた。このような形でレースを終えると少しストレスが溜まる。僕たちは、もっと上位を狙えるはずだ。データを分析し、戦闘力が低下している部分を特定して、ハードワークを続けたい」

(Source: Ducati)

(Photo courtesy of Ducati)